研究課題/領域番号 |
14658204
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
関口 清俊 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50187845)
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研究期間 (年度) |
2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | テトラスパニン / インテグリン / CD151 / 細胞間接着 / ZO-1 / 上皮 / 極性化 / タイトジャンクション |
研究概要 |
本研究では、「インテグリンα3β1/CD151複合体が細胞-基質間接着にかぎらず、細胞-細胞間接着の制御にも関与する」という新しい作業仮説の検証を目的とした。はじめに、CD151強制発現系を構築し、CD151を過剰発現させた上皮細胞において、細胞の極性がどのように影響されるかを検討した。その結果、CD151の過剰発現により、上皮細胞の細胞間接着が増強され、細胞形態および細胞膜裏打ちアクチン線維の形成から見た細胞の極性化の亢進が観察された。一方、上皮細胞にCD151抗体を処理すると、細胞の形態およびアクチン骨格から見た細胞の極性化が強く抑制された。また、tight junctionのマーカーであるZO-1の局在を調べた結果CD151抗体処理によって、tight junctionが崩壊することが判明した。CD151抗体の代わりにインテグリンα3β1抗体で細胞を処理しても同様の結果が得られた。これらの結果は、インテグリンα3β1/CD151複合体が細胞間接着および細胞の極性化に関与していることを強く示唆するものである。興味深いことには、β1インテグリンをすべて欠失しているGE11細胞にCD151を強制発現させたところ、この細胞でもCD151は細胞-細胞間接着部位に局在することがわかった。この結果は、CD151がインテグリンα3β1と複合体を形成することなしに、細胞間接着部位に局在できることを示している。
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