研究課題/領域番号 |
14658210
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
栗原 和枝 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (50252250)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 表面力測定 / 原子間力顕微鏡 / 酵素 / 酵素-基質反応 / プレニルトランスフェラーゼ / 分子認識 |
研究概要 |
サブユニットが会合して機能発現する酵素分子のサブユニットそれぞれを二次元面上に配向させて並べ、その相互作用を表面力測定より評価し、酵素機能をサブユニット間ならびにサブユニット-基質間相互作用から評価する新しい研究アプローチを提出することを目的とした。ヘプタプレニル二リン酸合成酵素は、Mg^<2+>を介して基質であるFPPにさらに別の基質であるIPPを順次縮合させ炭素鎖を延長する酵素である。ポリヒスチジン(His-tag)をN端に組み込んだヘプタプレニル二リン酸合成酵素のサブユニットIならびにIIを、イミノジアセテート-Cu^<2+>を親水基とする単分子膜(DSIDA)の表面に結合させて、二次元的に配向の揃った表面の調製をおこなった。このタンパク質単分子膜を、それぞれガラス基板とカンチレバーの先端に接着したコロイド粒子(直径:数十μm)上に累積し、コロイドプローブ原子間力顕微鏡を用い、タンパク質間に働く相互作用を直接測定した。 これまで、IPPとMg^<2+>が存在するときは接着力が働かず、FPPとMg^<2+>が共に存在するときのみサブユニットI-II間に接着力が働くことがわかった。つまり、会合体に必要な基質はFPPであることを直接測定により明らかにした。今回、どのようにサブユニットIとIIの会合体が形成されるのかを検討するため、水晶発振子マイクロバランス(QCM)を用いて、サブユニットI及びIIに対するFPPの吸着量測定をMg^<2+>の有無についておこなった。サブユニットIとII間に接着力が働く条件(Mg^<2+>が存在する場合)では、サブユニットIよりもサブユニットIIにFPPが結合することがわかった。これらのことから、サブユニットが会合体を形成する過程のモデルを提案することができた。
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