研究課題/領域番号 |
14658220
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
関 政幸 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70202140)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | Xenopus Eggs Extract / RAD51 / RAD54 / RECQL4 / BRC4 / ノックアウト / RPA |
研究概要 |
本研究では、試験管内で様々に加工した二本鎖DNA/組換えタンパク質RAD51を調製し、それを核の標的遺伝子座にターゲットインテグレーションさせる新規遺伝子破壊法の確立を目指した。実際には、カエル精子をカエル卵抽出液中で反応させて構築した核を標的として、全ての反応を試験管内で完結できるようにした。残念ながらRAD51の調製に難航し、最終的なジーシターゲッティングの成功までには至らなかったが、試験管内で以下の相同組換え反応を再現できた。1)反応系にEcoRIを加えて精子DNAに二重鎖切断(DSB)を導入したところ、RPAが集積し、さらにはRAD51が精子核にリクルートされた。2)さらにRAD51が集積した近辺でgemininに耐性のDNA合成、すなわちDNA修復合成活性を見いだした(J.Cell.Sci.,2002)。3)ここで抽出液からRPAを除去すると、EcoRIで形成されたDSBにRAD51がリクルートされないことを証明した。4)一方RAD51の反応をBRC4を添加して阻害すると、EcoRI誘導のRAD51のクロマチンへの結合が阻害された。この条件下でRPAのクロマチンへの結合はBRC4の有り無しで影響を受けないが、ヒト早老症ロスムンドートムソン症候群原因産物RECQL4のEcoRIで誘導されるクロマチン結合は有意に減少した。逆にRECQL4を反応液から枯渇させるとEcoRI誘導RAD51のクロマチンへの結合速度が遅れた。5)さらにRECQL4の枯渇とBRC4添加によるRAD51の阻害をいっぺんに行うとEcoRIによって生じたDSBのDNA修復合成に必要と考えられるDNAポリメラーゼαのクロマチンへの結合が消失した。以上の本研究を通じ、カエル卵抽出液中で相同組換え反応を解析できることを立証し、ジーンターゲッティングを試験管内で再構成するための実験系を提示できた。
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