研究課題/領域番号 |
14658243
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
黒川 清 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (40215083)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | GABA / Ependymal Cell / Neural Stem Cell / ParaHox gene / Radial Glia / GFP / 神経幹細胞 / Neurosphere法 / nestin / dpy-19 |
研究概要 |
MDPY-19は線虫のDPY-19の哺乳類における相同タンパク質である。線虫において、DPY-19はNeuroblastに発現し、ParaHox遺伝子の一種であるMab-5の発現を制御していることが知られている。しかしながら哺乳類におけるMDPY-19の機能についてはまったく不明である。ひとつの可能性としてMab-5の噛乳類の相同遺伝子がGsh2でこれがGABAニューロンの発達に関わることが知られていることからMDPY-19がGABAニューロンの初期発生に関与していることが考えられる。そこでまず、MDPY-19に対する抗体を作成し、成獣ラットや胎仔ラットおよびneural stemの培養系において発現を検討した。成獣ラットにおいてMDPY-19は上衣細胞にのみ発現しているが、胎仔ラットおよびneural stemにおいてはradial gliaやneural stem cellsに強い発現があった。 また一方、MDPY-19遺伝子の上流1.5kbのプロモーター領域と考えられる部分をGFPタンパク質の上流に挿入した遺伝子を構築し、これを電気穿孔法を用いて成獣ラットの大脳皮質に導入すると、GABAニューロンのみに発言することが判明した。 これらのことよりニューロンが幼弱のときに、MDPY-19は発現しているが何らかの因子によりニューロンが発達分化している間にMDPY-19の発現のDown-regulationがかかり、分化したニューロンでは発現はほとんどない、しかしながら発現する能力がなくなったわけではなく過剰量のDNAがあれば発現可能であり、とくにGABAニューロンで発現能力が高いことが示さ、何らかのMDPY-19とGABAニューロンの関係があることが示唆された。 第44回日本組織細胞化学会第35回日本臨床電子顕微鏡学会合同学術集会におけるシンポジウムで発表し、日本臨床電子顕微鏡学会の英文機関誌であるMedical Electron Microscopyから総説執筆の依頼を受け、投稿中である。
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