研究課題/領域番号 |
14658245
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 東北大学 (2003) 九州大学 (2002) |
研究代表者 |
堂浦 克美 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00263012)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | プリオン病 / 核医学的診断法 / プリオン蛋白沈着 / アミロイド結合化合物 / 脳移行性 / スクリーニング |
研究概要 |
ヒトプリオン病の早期診断及び病勢診断のための簡便で非侵襲的な新規検査法として、PETやSPECTと云った核医学的検査法による生体内の病原因子プリオン(異常型プリオン蛋白)描出を行うプリオン・バイオイメージング法の開発をめざし、その基礎研究を継続して行った。昨年度、脳移行性・代謝半減期・安全性・感度・特異性の全てにおいてプリオン・バイオイメージングのプローブどしてthioflavin関連化合物の3種が極めて優れていることをプリオン病モデルマウスを用いた研究で明らかにしたが、本年度は、さらに有効なthioflavin関連化合物を求めて、様々な誘導体のスクリーニングを行い、これまでの3種と同等あるいはそれ以上の極めて優れた多数の有効化合物を発見し、特許を出願した。 また、本年度は3種のうちの1つについて放射性同位元素ラベル体を作成し、実際にラベル体をプリオン病モデルマウスの末梢血管より投与を行い、脳内のプリオンの局在を描出できるかどうかを検討した。脳内の化合物ラベル体の局在をオートラジオグラムで解析し、プリオン免疫染色で解析したプリオンの局在との比較検討を行ったところ、脳内のプリオンの粗大顆粒状蓄積に一致して化合物ラベル体のシグナルが認められた。しかし、当初の予想に反して大脳白質への化合物ラベル体の非特異的吸着が見られ、そのためバックグラウンドが高くなった。この原因はヨードラベル体を化合物の側鎖に入れた影響で化合物の物性が変化したためと考えられた。したがって、化合物の物性への影響が少ないラベル体の選択やラベル体を入れる側鎖の検討など、実用化に向けてさらに改善が必要であることが明らかとなった。
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