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嗅神経細胞のアイデンティティー決定の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 14658254
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 神経科学一般
研究機関東京大学

研究代表者

名川 文清  東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (10241233)

研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワード嗅覚受容体 / 遺伝子発現 / 軸索投射 / 比較ゲノム / 遺伝子変換 / 分子進化
研究概要

マウスにおいて嗅覚受容体遺伝子は一千種類に及ぶ類似遺伝子からなる多重遺伝子群を構成し、複数の染色体上にクラスターをなして存在する。個々の嗅神経細胞においては、これら遺伝子群の中から一種類の受容体遺伝子が選択的に活性化される。また、嗅神経細胞の嗅球への投射に際しては、発現している嗅覚受容体の種類に対応して、嗅球の表面に並んでいる約2千個の糸球と呼ばれる構造体のうち特定の糸球に投射がおこる。したがって、個々の嗅神経細胞は、細胞の分化に伴い自己の発現すべき受容体遺伝子を約一千ある遺伝子のうちから一つ選択し、且つ、選択した受容体遺伝子に従い、軸索の投射すべきターゲットを約2千の糸球のうちから一つ選択する。このように選択された受容体と投射先が、個々の嗅神経細胞の"アイデンティティー"を確立すると考えられる。この際、OR遺伝子の染色体上でのlinkageと嗅神経細胞の投射先のlinkageに相関のあることが示されており、進化の過程でOR遺伝子がどの様にしてリガンドや軸索投射の特異性を維持しながら、現在のクラスターを形成してきたのかも極めて興味深い問題となっている。本研究では、この嗅神経細胞のアイデンティティー決定の分子機構を解明することを目指し、ヒト及びマウスのOR遺伝子の構造を比較することによりこの問題に取り組んだ。その結果、OR遺伝子が進化の過程で遺伝子変換(gene conversion)を起こし、リガンドの特異性を維持してきた可能性を示すデータを得た。遺伝子変換は嗅覚系の進化を考える上で今後重要なファクターになると考えられる(Nagawa et al. Gene 292,73-80,2002)。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Fumikiyo Nagawa: "Footprint Analysis of Recombination Signal Sequences in the 12/23 Synaptic Complex of V(D)J Recombination"Mol Cell Biol. 22. 7217-7225 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Fumikiyo Nagawa: "Genomic analysis of the murine odorant receptor MOR28 cluster"Gene. 292. 73-80 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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