配分額 *注記 |
26,390千円 (直接経費: 20,300千円、間接経費: 6,090千円)
2004年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2003年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2002年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
|
研究概要 |
本研究の目的は,動圧軸受の回転開始・停止時の低速回転域におけるラジアル剛性不足を補い,軸の接触問題を回避することにある.具体的には,低速回転時の補助用軸受として,磁気軸受を用いた動圧・磁気併用型マイクロ軸受の実現を目指している.但し,従来の磁気軸受では,軸の姿勢制御に多数の電磁石・センサが必要なため,情報機器などの小型化に向かず,コスト的にも高価である.このため,本研究では,マイクロ磁気軸受の実現と,動圧軸受とのハイブリッド化を目的とし研究を進めている.昨年度までの研究では,マイクロ磁気軸受の高剛性,高精度化,さらに,最大軸径φ2mmの小型化を達成した.しかしながら,フィードバック制御用変位センサの寸法が軸受自体より大きい問題があった,このため,本年度は,上記の問題を解決する手段として,マイクロ磁気軸受用のセンサレス変位計測方法を検討した.当初,磁気軸受内の磁場変動から変位の推定を試みたが,磁気飽和の影響から磁気軸受の安定化に十分な高精度変位計測が実現できなかった.このため,マイクロ磁気軸受の電磁石コアを電極として,ロータと電極間の静電容量変化を計測することで,変位を推定する手法を開発した.その結果,1kHzバンド幅と2μm程度の分解能の変位推定を実現し,その推定変位を用いた安定したマイクロ磁気軸受の制御を実現した.また,マイクロ磁気軸受内部に,小型誘導電動機を組み込み,軸の回転にも成功した.この結果,φ6mmのマイクロ磁気軸受では,センサレス浮上,マイクロ誘導電動機の組み込みにより,10,000pm以上の回転数での非接触回転を実現した.
|