配分額 *注記 |
29,250千円 (直接経費: 22,500千円、間接経費: 6,750千円)
2004年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2003年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2002年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
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研究概要 |
現在,携帯電子機器,小型福祉機器,人工臓器などへの応用を目指して、超小型エネルギー源が注目されている.特に,化学燃料のエネルギー密度が高性能2次電池よりも2桁程度大きいことから,携帯機器の内部で化学エネルギーを動力あるいは電力に変換する方法が有望である.本研究では,マイクロスケールでの熱流動あるいは機械的要素の特性を活かした超小型発電システムのための具体的な指針を得ることを目指している. 本年度は,昨年度に引き続き半導体パッケージに用いられる積層セラミック構造を用いてマイクロ触媒燃焼器を試作した.熱損失を低減するために燃焼器の上部に直交流型熱交換器を配置し,CFDにより熱交換効率の予測を行った.また,エレクトレット発電器のプロトタイプを試作した.含フッ素脂肪族環を重合させたアモルファスフッ素樹脂を用いて,MEMSプロセスと整合性の高いエレクトレット層の試作を行い,従来の2〜3倍に相当する1.2mC/m^2の極めて高い表面電荷が得られることを明らかにした.また,実際に発電実験を行い,10Hz,振幅1mmという相対速度の非常に小さい条件において6mWの出力が得られ,数値モデルの予測結果とおおよそ一致し,さらなる表面電荷の向上,設計パラメータの最適化により,0.1W級の発電器が実現可能であることを示した. さらに,熱エネルギーを運動エネルギーに変換させるためのエンジンとして,液体ピストンを用いたスターリングエンジンを想定し,基礎的なサイクル解析を行うとともに,液体ピストンの成立条件について調べるため,系統的な実験を行い,モデル計算との比較を行った.
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