研究課題/領域番号 |
14702042
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
犬飼 直之 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (80293249)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2003年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2002年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 南水北調 / 渤海 / 黄河 / 海水交換 / フロリダ / 潮汐流 / 吹送流 / 数値シミュレーション |
研究概要 |
中国第2の河川である黄河では、近年の過剰な取水で水不足が深刻化しており、経済活動への影響の他、河床上昇現象などが問題となっている。この問題を解消するために、長江の水を黄河へバイパスさせる『南水北調』計画が進行中である。この計画が実施された場合、渤海から黄海、東シナ海など、広範囲な領域に影響を与えることが予想される。本研究では、黄河流域を含む渤海の流況及び水質の現地調査を実施し現況を把握し、更に水質拡散予測の数値ミュレーションを実施し,渤海の環境変動量を定量的に予測することを試みた。 研究方法は,初年度では、必要な情報及び文献・資料の収集を行った。また、黄河の現状を把握するために現地踏査を行い、底質等を採取し分析を行なった。更に3次元の流れの数値モデルを開発し、渤海及び周辺海域の流れの数値シミュレーションを行い、現在の流況を再現した。次年度では、渤海及び、同様な流れが生じるアメリカ合衆国フロリダ沖で、流れ・水質・気象観測を行った。これらの観測の解析結果とシミュレーション結果を比較し、シミュレーションの確からしさの検証を行った。更に、昨年度採取した底質の分析結果を用いて、将来の環境予測シミュレーションを行った。 研究成果としては、黄河流域や渤海での現地調査を実施し、現況を把握した。次に球面座標系で流れと物質拡散を3次元でシミュレーション可能なモデルを開発した。これを用いて渤海から日本海におよぶ広い範囲で数値シミュレーションを実施し、現在の流況や渤海水の拡散過程を把握することができた。また、将来の状況を予測する事ができた。これにより、『南水北調』計画による渤海周辺海域の環境変動量を求めることができた。また、地球規模の環境アセスメント技術に資することができた。
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