研究課題/領域番号 |
14703009
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 分子科学研究所 (2004) 総合研究大学院大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
渡邊 一也 分子科学研究所, 分子スケールナノサイエンスセンター, 助手 (30300718)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2004年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2003年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2002年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 超高速分光 / 白金(111) / 表面第2高調波発生 / ナトリウム / 振動コヒーレンス / コヒーレントフォノン / 表面第2高調波 / 超短パルスレーザー / セシウム / 白金 / カリウム |
研究概要 |
本研究では、超短パルスレーザー光を用いて、固体表面上の振動コヒーレンスを誘起し、その表面化学反応への影響を調べることを目的としている。本年度は以下に挙げる成果を得た。 波長可変非同軸パラメトリック増幅器による時間分解第2高調波測定システムを用いた表面吸着種の振動コヒーレンスの励起波長依存性 すでに本研究課題のこれまでの成果により、よく規定された金属表面上に吸着したアルカリ原子の振動コヒーレンスの時間領域観測が可能となった。本年度はこの振動コヒーレンス誘起メカニズムの詳細に焦点を絞り、特にその励起波長依存性を調べた。具体的には銅(111)面に吸着した単層ナトリウムについて、ナトリウム-銅間の振動コヒーレンスの時間領域観測を、パルス幅約25fsの超短パルス光による時間分解第二高調波測定により行った。信号強度の励起波長依存性から、励起光子エネルギーがナトリウム吸着誘起の表面準位間電子遷移に共鳴する条件で、大きな信号増大が観測され、吸着種の振動コヒーレンスが表面での電子励起により誘起されることが明確に示された。 加えて、ナトリウム-銅間の振動周波数が励起波長により、シフトすることを見出した。これは、光吸収により遷移する表面鏡像準位の量子数に依存して、ナトリウム-銅間のforce constantが変化していることを意味しており、表面の電子励起が吸着種の核運動に及ぼす影響を直接観測した重要な成果である。
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