配分額 *注記 |
28,600千円 (直接経費: 22,000千円、間接経費: 6,600千円)
2004年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2003年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2002年度: 12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
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研究概要 |
興味深い生理活性を示す天然有機化合物には、重要な細胞内標的タンパク質が存在し、その解明が新しい化学と生物学の局面を開くことが多い。そこで、昨年度に引き続き、1、アポトーシス誘導剤サイトトリエニンAに関する化学生物学的研究、2、デスレセプター依存性細胞死抑制剤ECH, RKTS-33&34に関する化学生物学的研究、3、アポトーシス誘導剤ETBに関する化学生物学的研究を行った。 1、腫瘍血管新生においては、血管内皮増殖因子(VEGF)をはじめとして様々な血管新生促進因子が低酸素状態に応答して分泌される。ヒト乳癌細胞株MCF-7を用いた系で、サイトトリエニンAが、低酸素状態によって誘導されるVEGFの分泌を有意に抑制するとともに、転写因子HIF-1αの発現をタンパク質レベルで抑制することを明らかにした。 2、デスレセプター依存性細胞死抑制剤ECH, RKTS-33&34が免疫担当細胞の1つである細胞障害性T細胞(CTL)の殺細胞機構を検討するための有用な生化学試薬となりうることを明らかにした。 3、糸状菌が生産するエポラクタエン(Epo)をリード化合物として詳細な構造活性相関研究を行った結果、より有効な化合物ETB (epolactaene tertiary butylester)を開発することに成功した。さらに、ETB/Epoの細胞内分子標的をプロテオミクス的手法により探索した結果、Epo/ETBの結合タンパク質の1つとして分子シャペロンHsp60を同定した。
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