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カントの「ア・プリオリ」概念の成立史的研究-「根源的獲得」概念を手掛かりに

研究課題

研究課題/領域番号 14710005
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 哲学
研究機関大東文化大学

研究代表者

山根 雄一郎  大東文化大学, 法学部, 助教授 (50338612)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードカント / 批判哲学 / 根源的獲得 / ア・プリオリ / 権利問題 / 生得的 / レイプニッツ / 予定調和 / 綜合判断
研究概要

月刊『情況』(第3期第5巻第12号)に発表した「埋もれたア・プリオリ」では、論理学を出自とする哲学の根本概念としての「ア・プリオリ」概念が、カントにおいては、数学・自然科学といった学の事実の普遍妥当性を弁明すべき「権利問題」の解決のための道具立てとして意識的に位置付けられていることを、講義筆記録に窺われるカント自身によるロックやライプニッツといった先行する哲学者への言及を参照しつつ明確にし、次いで、「根源的獲得」という批判的な「ア・プリオリ」の性格描写が、事柄としては、批判的認識論の説く認識形成過程の枢機に位置付けられる「構想力の超越論的綜合」のはたらきを改めて浮き彫りにするものであることを明らかにした。
東京大学出版会より刊行した『<根源的獲得>の哲学--カント批判哲学への新視角』では、上記論文で扱った論点をも含め、批判期の思索の全体を牽引する「ア・プリオリ」という枢軸概念の一位相に対してカントが自ら与えた「根源的獲得」という性格描写に着目し、これを問題分析概念として、批判哲学の全体像を批判的な形而上学という構制において統一的かつ総合的に把握すべく試み、批判期に至るカントの思索史に沿いつつ近世哲学史の一局面を新たな角度から照らし出そうとした。「根源的獲得」の概念が従来の「生得的」の概念をどのように批判し、カント固有の「ア・プリオリ」の概念をどのように際立たせるのか--この二つの問題系に過不足なく目配りし近世哲学史に占め得る批判哲学元来の「根源的獲得」概念の境位を明確に提示するのみならず、さらに踏み込んで、同概念が、やはり「権利問題」の文脈に位置する批判的な実践哲学や美的経験の理論における「ア・プリオリ」の内実の解明にも一定以上の示唆を与え得ることを示した点に、特色を有する。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件) 文献書誌 (2件)

  • [雑誌論文] 埋もれたア・プリオリ2004

    • 著者名/発表者名
      山根雄一郎
    • 雑誌名

      月刊『情況』(第3期) 5巻・12号

      ページ: 66-77

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] <根源的獲得>の哲学-カント批判哲学への新視角2005

    • 著者名/発表者名
      山根雄一郎
    • 総ページ数
      302
    • 出版者
      財団法人東京大学出版会
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 山根雄一郎: "Eine andere kopernikanische Wende -Die kritische Verwandlung des Begriffs "angeboren" bei Kant-"大東文化大学紀要<人文科学>. 42. 283-293 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 山根雄一郎: "<思想>としての「ア・プリオリな綜合判断」の形成-批判的形而上学生成史の観点から-"大東文化大学紀要(人文科学). 41. 423-439 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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