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物体性及び空間性視覚短期記憶機構の加齢変容に関する老年認知心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14710038
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関福島大学

研究代表者

木暮 照正  国立大学法人福島大学, 生涯学習教育研究センター, 助教授 (70343077)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード加齢変容 / 視覚短期記憶 / 視覚的特徴 / 物体 / 空間位置 / 空間関係 / 記憶単位 / 記憶容量
研究概要

人間が外界を理解する上で,視覚情報を一時的に保持し,後々の判断に利用できることは,日常生活を恙無く過ごすためにも重要な基本的認知能力の一つである.本研究の目的は,この視覚短期記憶機構の加齢変容を解明することである.
平成16年度(最終年度)の到達点は,前年度までの研究成果を踏まえて,1)20歳台から高齢期に至るまでの各年齢層を対象とし,物体性及び空間性の視覚短期記憶機構の加齢変容について実験心理学的に検討すること,及び2)加齢シミュレーション研究も併用し,機構の解明にアプローチすることの2点である.(加齢シミュレーション研究とは,健常若年者を実験対象とし,課題難易度を調節して仮想的に高齢群と同等のレベルまで認知成績を低下させ,背景にある認知メカニズムを精査する手法である.)
まず1)に関して,物体性視覚短期記憶については,記銘する特徴によって加齢変容が異なる傾向が見られた.色特徴のみを短期保持する場合に加齢変容(成績低下)が著しく,線分の方位のみを短期保持する場合には加齢変容は認められなかった.一方,空間性視覚短期記憶(物体間の空間関係情報の短期保持)については,顕著な加齢変容は認められなかった.
2)に関しては,若年者群を対象に物体性短期記憶における空間成分の手がかりを操作する実験を実施した.物体の特徴(色や方位)を短期保持する場合に,事前にどの位置に刺激が出てくるのか,あるいは,どの位置に刺激が出ていたのかを指示することで記憶成績が変化するかどうかを検証した.その結果,空間位置の事前予告では成績は向上せず,事後の指示ではむしろ成績を低下させるものの,事前予告は事後指示の負の効果を相殺することが分かった.
以上の知見を総合的に考察すると,視覚短期記憶における空間成分(刺激の布置や刺激間の空間的関係性など)が短期保持の成績を左右する重要な要因であることが示唆されたといえる.

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (3件)

  • [雑誌論文] 物体性視覚短期記憶における空間手掛かりの効果2004

    • 著者名/発表者名
      木暮 照正
    • 雑誌名

      日本認知心理学会第2回大会発表論文集

      ページ: 67-67

    • NAID

      130005036155

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Can configurational information of space have an influence on visual object working memory?2004

    • 著者名/発表者名
      Terumasa Kogure
    • 雑誌名

      2nd International Conference on Working Memory Program & Abstracts

      ページ: 42-42

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 木暮 照正: "空間性視覚短期記憶の単位及び容量の推定"日本認知心理学会第1回大会発表論文集. 176-177 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 木暮 照正: "社会的できごとの生起時期推定-時間的想起目印による影響-"日本心理学会第67回大会発表論文集. 862 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 木暮照正: "認知的加齢変化の測定手法に関する一考察(2)-計算スパン課題による言語性作業記憶容量測定の試み-"福島大学生涯学習教育研究センター年報. 9巻(印刷中). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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