研究課題/領域番号 |
14710057
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
岩城 達也 広島国際大学, 人間環境学部, 講師 (70341229)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 可愛らしさ / 事象関連電位 / 顔認知 / 現実感 / 顔 / 感性 / 欲求 |
研究概要 |
本研究では、人工物を含めた顔の形態的特長と可愛らしさの関係について検討するために、本年度も前年度に引き続き顔画像の可愛らしさについての評定実験を行った。犬画像の目の形状について1)大きさ、2)左右眼距離および3)縦横比の各変数の操作を5から7段階に設定して、より詳細な検討を行った。その結果、これまで原画像に近いものが最も可愛らしいと示されていたが、可愛らしさに関わる物理特性は各変数共に原画像から僅かに操作されたものが可愛らしいと評価されることが分かった。このことは、顔のパーツ配置において、再度、可愛らしさを誇張する配置があることを示唆した。 さらに、顔の可愛らしさに関する認知過程を見本画像に対する標的画像の可愛らしさ判断に基づく事象関連電位から分析した。可愛らしさ評価実験で用いた画像のうち、目を操作した画像を刺激として使用した。実験参加者は標的画像に先行して提示された見本画像と比較して標的画像が可愛いかどうかを判断した。事象関連電位を頭皮上21部位から、標的画像及び見本画像を刺激として記録した。その結果、画像提示後150から200msにかけて側頭-頭頂に優位な陰性成分が確認された。これは顔認知に関わるN170に相当すると考えられ、この成分の振幅は見本画像に比較して標的画像で増加した。このことは可愛らしさの認知処理が顔の符号化段階から関わることを示唆した。顔の可愛らしさ評価は、表情判断などと同様に、顔認知機能において重要な意味をもっと考えられた。
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