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幼児の仲間関係におけるルール産出と共有過程の発達

研究課題

研究課題/領域番号 14710113
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関大分県立芸術文化短期大学

研究代表者

藤田 文  大分県立芸術文化短期大学, 情報コミュニケーション学科, 助教授 (50300489)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード仲間関係 / 幼児期 / 三者関係 / 交互交代行動 / ゲーム / 社会性発達 / 協力行動 / パズル課題
研究概要

本年度の目的は、魚つりゲーム遊び場面の幼児の仲間関係特に三者関係において、自己と他者の関係をいかに調整して仲間関係を形成していくのかその発達過程について検討することだった。
被験者は保育園の4歳児42名、5歳児45名の計114名だった。被験者を同性同年齢の三人組にした。月齢で4月から7月生まれの幼児を上組、10月から3月生まれの幼児を下組とした。市販の魚つりゲームを使用し、3人に1本の竿で魚つりゲームをしてもらった。遊びの様子を12分間、ビデオ録画した。
ビデオ分析により、竿の交代方法を分類した。魚を一匹ずつ釣って交代する「一匹交代」、魚を全部釣って交代する「一周交代」、基準が明確でない「ランダム交代」に分類できた。年齢・月齢別の違いを分析した結果、5歳児は全て一匹交代だったが、4歳児では一周交代やランダム交代が見られた。つまり、三者関係では4歳児は交代の基準が明確ではなく均等に竿の交代ができないことが示された。
次に、交代方法とゲーム中の行動との関連を検討した。ルールの提案や順番の指示などの「リーダーシップ行動」と自分の順番を言語的または行動的に示す「主張行動」の出現を分析した。その結果、リーダーシップ行動は交代方法別に違いは無かったが、主張行動は一匹交代で一周交代よりも多かった。交代行動の発運に抑制能力だけでなく主張能力が重要であることが示唆された。
最後に、竿の取り合いによる「いざこざ」や相手の行動に対して自分勝手に振る舞う「反抗・妨害」の年齢・性・月齢の違いを検討した。その結果、いざこざと反抗妨害は下組の方が上組より多かった。この月齢差から、保育者がクラス内で上組の幼児に責任ある役割を与えるというような役割期待の影響が、仲間との相互交渉過程に影響を与える可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 藤田 文: "幼児の交互交代行動における課題の難易度の効果"大分県立芸術文化短期大学研究紀要. 第41巻. 1-14 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田 文: "幼児の三者関係における交代行動の発達"日本教育心理学会第45回大会発表論文集. 20 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田 文: "おえかき場面における幼児の交互交代行動"日本心理学会第67回総会発表論文集. 1085 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田 文: "子どもの仲間関係研究の動向と展望"大分県立芸術文化短期大学研究紀要. 第40巻. 21-32 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田 文: "幼児の三者関係における協力行動の発達"日本発達心理学会第14回大会発表論文集. 413 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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