研究課題/領域番号 |
14710137
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
本村 真 琉球大学, 法文学部, 講師 (30274880)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 児童虐待 / 児童養護施設 / トラウマ / 日常生活場面処遇 / 専門性 / ソリューション・フォーカスト・アプローチ |
研究概要 |
本研究においては、沖縄県内の児童養護施設における被虐待児童への日常生活処遇の実態を知るために昨年度実施した全児童養護施設の職員に対してアンケート調査の結果を踏まえ、日常生活処遇における援助技術としてソリューション・フォーカスト・アプローチを導入するための施設職員を対象にした研修会を11月、12月、1月に実施した。そのうち12月の研修会は米国オレゴン州において同技法を実践しているシンシア・ハンセン博士を沖縄に招聘して実施した。これら一連の研修会終了後のアンケート調査及び、研修会の際の職員に対する直接の聞き取り調査等から、以下のことが確認された。1、昨年度のトラウマ理論も含め、これら児童の内面を理解するための心理学的理論は、入所児童の行動を理解する上では有益である。2、特にソリューション・フォーカスト・アプローチの基礎である、児童のすでに出来ている面を充分に職員が理解しそれを児童とともに確認していく視点は、問題行動が目立ち職員と対立しがちな児童へのかかわりにおいては重要である。3、しかし、児童養護施設職員の多くは心理学に関する基礎知識が不足しており、これら理論の充分な理解及びその現場における実践のためには、定期的で継続した研修会の機会が必要である。特に、実際のロールプレイの機会を多く積み重ねることが重要である。4、離島地域に所在する施設に関しては、職員の旅費の捻出が難しくこのような研修に参加できないという問題点があり、今後同様の研修会を実施する場合には特別な配慮が必要となる。また、研修会の内容を実践してみて実際に役立った内容としては、児童との関係作りにおけるコンプリメントの実施、立場を一段下げて児童と同じ視線に立った上で児童の良い点を一緒に探す姿勢を保つ等があげられていた。
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