研究課題/領域番号 |
14710155
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 桃山学院大学 |
研究代表者 |
松端 克文 桃山学院大学, 社会学部, 助教授 (90280247)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 地域生活支援 / 個別支援計画 / 地域移行 / 脱施設化 / グループホーム / ソーシャルワーク / 知的障害者施設 / 地域自立生活 / 地域(生活)移行 / 知的障害者更生施設 |
研究概要 |
知的障害者施設において、利用者の地域での自立生活を支援していくための支援内容は必ずしも明らかでない。脱施設化に大きな関心が寄せられるようになっているが、単に居住の場を地域に移せばよいというだけではない。今年度2回調査に訪れたスウェーデンでも、脱施設化(施設解体)が住居水準の改善をもたらしたものの、近隣者とのつきあいや一般住民との関係を含めた社会的な統合が決して十分ではないことが指摘されている。こうしたことをふまえながら、昨年度実施した全国の知的障害者更正施設対象とした調査結果を分析・検討したところ興味深い結果を得ることができた。この調査では、独立変数である4つの因子からなる支援内容で従属変数である地域移行率を予測・説明することに主眼をおいたが、その結果地域移行率に最も高い数値を示している支援は「社会体験を重視した支援」(β=.327)となっており、その内容は施設外での働く機会や買い物、公共交通機関の利用など社会体験を重視するというものである。また、「個別支援計画にもとづく支援」(β値=.080)は、数値そのものは高くないが、地域移行率には地域生活を視野においた計画的な支援が重要であることを示すものであるといえる。また、支援観においても本人の能力の向上ではなく、「支援のあり方に焦点をあてた支援観」が先の支援内容に有意な影響をおよぼすことが確認できた。 こうしたことから、この研究を通じて知的障害者において、利用者の地域自立生活を支援目標としたソーシャルワークを実践する場合の支援の内容の輪郭が明らかになったといえる。
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