研究課題/領域番号 |
14710174
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
金子 真理子 東京学芸大学, 教員養成カリキュラム開発研究センター, 助教授 (70334464)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 評価 / 社会化 / 教師-生徒関係 / 学校 / 指導要録 / 教師生徒関係 / トランジッション / 小学校 / 中学校 / 教育改革 |
研究概要 |
本研究は、教育改革の動向の中で、ペダゴジーや評価実践を含めた広い意味での学校教育カリキュラムが、子どもの社会化プロセスにいかなる影響を与えるかを、子どもの学校教育段階間の移行を射程に入れて捉え直すことを目的とした。 (1)小・中学校教師に対するインタビュー調査:2002年の指導要録の改訂を契機に、まさに過渡期にある中学校における評価行為に着目することによって、社会・政治的力学が作用する教育改革の実施過程を解明し、その帰結を分析した。そもそも評価という行為は、教育行為の中でもすぐれて社会的な行為である。生徒は、学校における評価のプロセスや意味をそれぞれの立場から洞察し、教師との関係や教室内での自らの行動を変えていく。こうした過程はまさに、「社会化過程」や「日常的な選抜過程」そのものでもある。それ自体社会的・政治的に規制されている教師の評価行為が、教室空間の中で生徒を巻き込み、生徒の行動や能力の育成をある方向性にコントロールしていく可能性について検討を加えた。この詳細な結果は、『教育社会学研究』72集(2003年)にまとめている。 (2)生徒の追跡インタビュー調査:報告者はすでに、小学校で数年前に実施したエスノグラフィーに基づき、教室での多様な授業・多面的な評価と、生徒の行動戦略の分化との関連を分析している。本研究では、既に高校を卒業した、当時のインフォーマントの生徒たちに、追跡インタビュー調査を実施した。彼らは、小学校から中学・高校へのトランジッションを経て、カリキュラムや評価システムのギャップをどのように経験したか。この時、小学校でそれぞれが身につけた行動戦略、および教師との関係の取り結び方や物事への取り組み方は、どのように残り、いかなる変容を遂げるのか。さらにはこのことが学校適応や進路選択にいかなる影響を及ぼすのか。以上の点からの分析を行った。
|