研究課題/領域番号 |
14710197
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
中西 祐子 武蔵大, 社会学部, 助教授 (90282904)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ジェンダー / フェミニストポスト構造主義 / ジェンダーの構築 / セクシュアル・ハラスメント / 教師-生徒関係 / 学校言説 |
研究概要 |
本年度前半には、スクール・セクシュアル・ハラスメントの社会学的考察を行うにあたって重要であると思われるフェミニストポスト構造主義やconstruction of genderについての研究動向やエスノメソドロジーとジェンダー研究について、文献資料の収集や公開シンポジウムに参加して理解を進めた。さらに、ここ10年あまりの間、フェミニストポスト構造主義的立場からクラスルーム内でのジェンダーと主体の関係についてさまざまな議論を展開しているイギリスのGender and Education誌を中心に、諸外国および日本におけるフェミニストポスト構造主義研究についての議論の流れをレビューして『ソシオロジスト』第6号に「フェミニストポスト構造主義とは何か?」としてまとめた。 後半では、江原・好井・山崎(1984)によって過去行われたジェンダーと会話の順番とりシステムについての実証研究の再検討を試みるため、実際に大学生の男女混合グループの会話の構造について予備的調査を行った。今回の調査はサンプル数も少ない予備的調査であり、分析も中途であるものの、江原他(1984)の知見と比較してわかったことは、(1)男子が会話を全面的に支配することは見られなかった。(2)フェミニズム関連の議題を与えても、女子が会話をしにくいという傾向は見られなかった。(3)女子の会話は男子のそれよりもうなずきの回数が多く、会話をスムーズに流そうとする傾向がみられた。 しかしながら上谷(2000)も指摘するように、本来、発話者の男女をアプリオリに設定し、男性の振る舞い、女性の振る舞いとして分析することはconstruction of gender(ジェンダーの構築)過程をみるということとは矛盾したスタンスでもある。会話の中で、どのように「男性」「女性」が立ち現れるのか/現れないのかについては、今後収集したデータをさらに分析し、考察を進めるつもりである。
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