• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

東南アジア大陸部シャン文化圏における仏教実践の民族的多元性とその動態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14710216
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 文化人類学(含民族学・民俗学)
研究機関宮崎公立大学

研究代表者

村上 忠良  宮崎公立大学, 人文学部, 講師 (50334016)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード民族間関係 / 仏教 / シャン / 宗派(ガイン) / ミャンマー / 文化人類学 / 国境地域 / タイ:ミャンマー
研究概要

本研究では、民族と宗教が複雑で動的な関係を持つ多民族状況下にある東南アジア大陸部内陸山地の国境地域において、仏教実践のなかに諸民族の伝統が継承されていることを明らかにし、仏教実践がこの地域での民族間関係構築に果たす役割を考察することを目的としている。本年度は、ミャンマー連邦内におけるシャン仏教諸宗派成立の経緯についての調査研究を平成16年9月にシャン州で行い、主にビルマ仏教の影響を受けて成立したシャン仏教の各宗派の歴史と現状について明らかにすることができた。
シャン仏教には、ヨン派、ポーイチョーン派、トーネ派、チョーティ派、メーンキョー派、タクッターン派、タウンピーラ派などの宗派(ガイン)が存在しており、ラーンナータイ(チェンマイ)の系統であるヨン派を除き、ビルマ仏教の強い影響下で諸派が成立していった。最も古いのはチェンマイから伝えられたヨン派であり、その次にビルマからポーイチョーン派がシャン州に広がり、その後にトーネ派、チョーティ派、メーンキョー派、タクッターン派、タウンピーラ派などが17世紀末から18世紀にかけて成立した。シャン仏教諸宗派成立の経緯を見ていくと、シャンがビルマ文化圏から仏教を受容するプロセスは一様ではなく、シャン側からの希求によるもの(トーネ派)、ビルマ側からの「布教」によるもの(メーンキョー派)、ビルマ仏教で「異端」とされた宗派が避難したもの(ポーイチョーン派、チョーティ派、タクッターン派)と、様々な受容の形態があり、シャンとビルマの民族間関係を仏教の受容という観点から明らかにすることができた。
またこれら諸宗派の現状は、1980年のビルマ仏教合同宗派会議でシャン仏教の宗派は公認されず、合同宗派会議以降は政府が公認した宗派(主にビルマ仏教の諸派)のいずれかに強制的に所属させられている。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (6件)

  • [雑誌論文] タイ国におけるムスリム・アイデンティティの行方-宗教・民族・国家のはざまで-2005

    • 著者名/発表者名
      村上 忠良
    • 雑誌名

      東アジアの家族・地域・エスニシティ-基層と動態(北原淳(編))(東信堂)

      ページ: 305-322

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 宗教実践の理解-タイ仏教の理解を通して2004

    • 著者名/発表者名
      村上 忠良
    • 雑誌名

      多文化の時代-衝突と対応(宮崎公立大学公開講座9)(宮崎公立大学広報委員会(編))(鉱脈社)

      ページ: 33-54

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 村上 忠良: "バンコクにおけるムスリム-パシュトゥン系ムスリムの行方"アジア遊学. 57号. 79-87 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 村上 忠良: "シャン仏教チョーティ派史素描-東南アジア大陸部における仏教実践の事例研究"宮崎公立大学人文学部紀要. 11巻1号(予定). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 村上 忠良: "「観ること・看ること・診ること-実践と人類学」へのコメント"九州人類学研究会会報. 31号(予定). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 村上 忠良: "国家のはざまを生きる民族-泰緬国境地域におけるシャンの現状"調査月報(みやぎん経済研究所). 3月号. 2-6 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 村上 忠良: "「システムのカップリングについて:宗教システムとその環境」へのコメント"九州人類学研究会会報. 30号(予定). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 村上 忠良: "タイとミャンマー-近くて遠い国(第12章)"タイを知るための60章(綾部恒雄・林行夫編,明石書店). (予定). 68-72 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi