研究課題/領域番号 |
14710222
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | ものつくり大学 |
研究代表者 |
土居 浩 ものつくり大学, 技術工芸学部, 講師 (20337687)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 外国人墓地 / 幕末維新期 / 土地問題 / 国際問題 / 衛生問題 |
研究概要 |
本年度は、主として外務省外交史料館所蔵の外国人墓地に関する資料所蔵調査を行った。昨年度の調査で明らかになったことは、中央(国立公文書館)と地方(長崎・函館・横浜・神戸が関連する地方公共図書館)において、予想以上に「外国人墓地」としての体系だてられた資料整備がなされていないことであった。本年度の主な調査対象である外務省外交史料館においては、戦前期外務省記録の目録で3門(通商).12類(土地及建物).3項(墓地(付 埋葬))に分類されているように、「外国人墓地」関連の記録として整理されている。分量全体も昨年度の比ではなく、また関連する各地の様子を伝える記録も豊富である。しかし地方において関連資料を調査している際に、この外務省外交史料館所蔵資料との関連性を指し示す言及が、ほとんど確認できない。このことは外国人墓地研究において、とくに資料の所在という基礎的な情報交換が、皆無に近いことを意味していよう。本研究の意義はまさにそこにある。中でも、外務省自身が明治26年に外国人墓地の成立を概略整理した記録である「各開港市場ヲ有スル府県ニ於ケル外国人墓地創設及其沿革」は、まさに「幕末維新期日本における外国人墓地の成立に関する基礎的」な資料であることが確認された。その公開を少しでも推進すべく、翻刻および若干の考察と、国立公文書館および外務省外交史料館が所蔵する外国人墓地関係資料の一覧を添え、研究成果報告書を作成した。当該資料では、本研究において注目した地方四都市に加え新潟も言及され、また清国人墓地が一般の外国人墓地との別、そして伝染病死者の埋葬について明治21年に出された訓令をめぐる顛末などが記録されている。その後、明治後半から大正・昭和にかけていかに展開するかは、研究成果報告書でも述べたように、まさに本研究の今後の課題であり、本研究の成果を踏まえての展開が充分期待されるところである。
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