研究課題/領域番号 |
14710305
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
国文学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
田中 康二 神戸大学, 文学部, 助教授 (90269647)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 歌壇 / 結社 / 国学 / 本居宣長 / 江戸派 / 鈴屋派 / 松坂の一夜 / 賀茂真淵 / 学史研究 / をかし・おかし / 小山田与清 |
研究概要 |
本研究「近世後期都市江戸における歌壇・結社の研究」は、江戸時代後期、とりわけ文化・文政期から天保期にかけて、江戸を中心とする文化的状況を歌人・国学者の作った歌壇・結社という観点から研究するものである。三年間で行なった研究は次の三点である。まず歌書板本の購入および紙焼複写の入手であり、天保期を中心に二十点にのぼる。この歌書群の整理・分析により、近世後期の歌壇・結社の実状が明らかとなった。次に、鈴屋派(本居宣長門弟)の宣長学の諸相の解明であり、歌集注釈を中心に分析を行なった。これは近世後期の宣長受容の問題を胚胎している。第三として、「松坂の一夜」伝説の相対化であり、賀茂真淵の側から見た「松坂の一夜」を近世後期の資料等の読解を通して明らかにした。このことの解明により、国学結社の成立に関する結節点を見定めることができ、近代における国学継承の定説を相対化することができた。なお、三年間に雑誌等に発表した業績は以下の通りである。14年度は「をかし・おかし別語説の成立と受容」の一本である。15年度は「「松坂の一夜」の影-伊藤主膳僭称一件と楠後文蔵忠積」と「「漢意」の成立と展開」の二本である。16年度は「近世国学と古今集-『古今集遠鏡』における俗語訳の理論と技法」と「『美濃の家づと』の注釈法-先行注釈受容の諸相をめぐって」と「本居宣長の議論術-『くず花』をめぐって」と「「不可測の理」の成立と展開」と「和歌注釈の作法-『草庵集玉箒』における「例の病也」と「歌の魂なし」をめぐって」の五本である。
|