研究課題/領域番号 |
14710342
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
冨樫 剛 都留文科大学, 文学部, 助教授 (30326095)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ミルトン / 17世紀イギリス / ピューリタン革命 / クロムウェル / 誓約論争 / 武力 / 共和主義 / 西方計画 / 初期近代 / イギリス / 清教徒革命 / イギリス内乱 / 初期近代イギリス / イギリス内乱(清教徒革命) / 印刷文化 |
研究概要 |
本研究では、 I 1649-55年の政治・宗教論争、出版事情、Miltonの著作を調査し、以下のことを明らかにした。1.MiltonのThe Tenure of Kings and Magistrates(1649)の目的が議会を粛清した軍部の擁護であること、2.Tenureに見られる古典共和主義がこの目的のために援用されていること、3.Charles Iの遺作として出版されたEikon Basilikeの人気(共和政府側の出版業者もこれを扱っていたこと)、4.共和政府が軍部の暴力により樹立されたという理由で強く批判されていたこと、5.この批判に対して政府が「忠誠の誓約」を人々に課し、さらに論争を巻き起こしていたこと、6.この論争における政府側論者の主張が「現に存在する政府が合法的な政府である」というものであったこと、7.Tenure第1版と第2版の間の為政者への抵抗権に関する矛盾が、第1版出版直後に国務会議外国語秘書官となったMiltonの立場上の制約によるものであること。 II. MiltonのA Second Defence of the English People(1654)におけるMiltonのCromwellに対する言葉に、1.神の道具としてのCromwellを支持する宗教的言説、2.暴君として彼を批判する共和主義的言説、3.第五王国思想など急進的(反社会的)宗教思想を批判するCromwell派の言説、4.Milton自身の宗教的自由の言説が混在していることを示した。 III Charles Iの処刑(1649)から西インド諸島への軍事遠征の失敗(1654-5)までの出版物・書簡等をもとに武力をめぐる思想について調査し、1.「事実上の権力」論(上のI-6)、2.古代ローマの英雄信仰、3.共和主義、4.黙示録思想がCromwellの武力をはじめ支持し、後に支持と批判に分裂する過程を示した。
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