研究課題/領域番号 |
14710362
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
その他外国語・外国文学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
三浦 清美 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20272750)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 中世ロシア / キリスト教 / 正教会 / 異教 / 融合 / シンレクティズム / フォークロア / 民衆信仰 / 正教 / オーソドックス / スラヴ / 修道院 / 中世 / ロシア / 教会文学 / キエフ・ペチェルスキー修道院 / 文献の精読 / データベース化 |
研究概要 |
中世ロシア・キリスト教正教会教会文学における口承モチーフの存在を明らかにすることを通じて、キリスト教文化とスラヴ的異教的伝統の融合がいかなる文化的所産を生んだのかを追究することが本研究の課題であったが、今年は最終年にあたっているため、成果をとりまとめることが主な課題となった。 当初電気通信大学紀要のために書かれた論文「中世ロシアの異教信仰ロードとロジャニツァについて」は、教会文学の枠外で民衆信仰がどのようなかたちを調えていたのかを考究するものであったが、ロシア語に翻訳されて高い評価を得、ロシア科学アカデミーロシア文学研究所中世文学部門の紀要に掲載されることになった(≪Языческий культ Рода ирожаницы≫)。従来、教会文学の典型とされてきた『キエフ・ペチェルスキイ修道院聖者列伝』におけるフォークロア・モチーフの浸透の様態の研究は、「宗教とフォークロアのはざまで-『キエフ・ペチェルスキイ修道院聖者列伝』におけるフォークロア・モチーフ」において追究されている。この研究成果もロシア語に翻訳される予定である。 本研究によって次のような結論を得た。中世ロシアにおいて、異教的伝統は、はっきりそれと意識されずにキリスト教文化のなかに入り込み、在来の非キリスト教的スラヴ的伝統と融合(シンクレティズム)していった。その異文化の融合現象は、後代のロシア文化の形成に大きな影響を与えたと考えられる。文化が融合的であることに自覚的でないこともロシア文化の特徴であるように思われる。
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