研究課題/領域番号 |
14710371
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
言語学・音声学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
入江 浩司 金沢大学, 文学部, 助教授 (40313621)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 島嶼北ゲルマン語 / フェーロー語 / 前置詞 / 前置詞句 / 属格 / 所有代名詞 / 所有表現 / 名詞句階層 / フェロー語 / アイスランド語 / 所有の属格 / 前置詞と名詞の格 / 前置詞句の語順 / 所有の与格 |
研究概要 |
今年度初頭に、前年度の研究成果に基づく「フェーロー語の所有代名詞と所有の属格と所有関係を表わす前置詞について」と題する論文を印刷・公表した。 今年度は次の2件の口頭発表を行った:(1)"Possessor Coding in Faroese and the Nominal Hierarchy"(フェーロー語学に関する国際ワークショップ、平成16年6月21日、アイスランド国立大学)、(2)「フェーロー語の二つの属格」(日本言語学会第129回大会、平成16年11月20〜21日、富山大学)[発表の概要は『日本言語学会第129回大会 予稿集』pp.237-242に掲載]。 (1)の研究発表では、フェーロー語の所有表現のうち(a)全体と部分の関係、(b)親族関係、の二つを特に取り上げ、所有代名詞や前置詞句など、所有者を表わす名詞類がとる形態の分布傾向が、いわゆる名詞句階層に沿った分類を行なうことで整理できることを示した。 (2)の研究発表は今年度9月上旬に行なったフェロー諸島における現地調査の結果を踏まえたもので、フェーロー語では固有名詞など名詞の一部に新しい属格が生じており、その分布を明らかにすることにより、(a)連体修飾成分として所有表現に現れる場合、(b)属格と結びつく前置詞の目的語として現れる場合、という二つの機能的な区分にほぼ対応して属格の形態が二分化する傾向にあることを示した。 また、(2)の研究発表の内容を発展させ、「フェーロー語の属格とその代替表現の分布」と題する論文の形で『金沢大学文学部論集 言語・文学編』第25号に投稿し、現在印刷中である。 今年度の補助費は、上記(1)のアイスランドにおける口頭発表と、9月上旬にフェロー諸島において実施した現地調査のための旅費として使用した。
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