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オセアニアの現代文学にみる植民地支配および近代化の影響と先住民族文化の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 14710390
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 文学一般(含文学論・比較文学)・西洋古典
研究機関明治大学

研究代表者

中村 和恵  明治大学, 法学部, 助教授 (00268476)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードポストコロニアル / 先住民 / アボリジニ / 絵画 / 口承文芸 / 比較文学比較文化 / 国際情報交換 / オーストラリア:ニュージーランド:南太平洋:カリブ海 / 文学 / 美学 / 文化人類学 / サモア:トンガ:オーストラリア:ニュージーランド / ポストコロニアリズム / 知的所有権 / オーストラリア / 美術 / 知的財産 / 文化研究
研究概要

1、平成14年度に調査したラミンギンニンを代表する画家David Malangiの回顧展で、画家たちや創作現場にかかわる白人スタッフ、また都市の美術館の学芸員たちと行動をともにし、オーストラリア先住民絵画/物語の問題は「現代」社会の表現の問題であると痛感。「先住民」という概念自体の問い直しが必要だ。グローバル化と剥製的文化保存の間に引き裂かれる「対象」ではなく、急激な変化に困惑しつつ戦略を立てる能動的存在を認めるとき、形骸化した「倫理批評」の表層的公正さを根こぎにする本質的な哲学的・文学的問いの地平が現れる。
2、旧日本領南太平洋における英語文学の研究について、とくにハワイの多文化的状況を反映した文学に注目するなかで、逆に日系を中心とする「移民」文化に対抗するものとしての「先住民」文化の称揚、すなわち「先住民」という概念がポストコロニアル社会において排除的言説の起点になっている状況を改めて知ることになった。
3、SPACLALS(コモンウェルス言語文学会南太平洋支部会)での学会発表(於サモア大学・英語論文として投稿中)で南太平洋の英語文学への日本近代文学の影響および主題の共有を指摘、近代化=西洋化という共通の経験をここ百年余の歴史にもつ日本と南太平洋を並置して考察することの有効生を確認した。
4、南太平洋とカリブ海について以前より指摘していた比較対照の有効性を、ハワイ大学での学会で再確認できた。同時に2に記した「移民」対「先住民」という言説につきあたり、カリブ海文学のクレオール的混交性がこの二項対立をつき崩すことの政治的意味を再検討させられた(2、3については『英語青年』に書いた)。
5、本研究初年度における研究者の病気手術により妨げられた調査等をカヴァーするべく計画をいくつか変更、上記の研究活動となった。課題は残ったが、研究目的の多くは達成できたと考える。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005 2004 2003 その他

すべて 雑誌論文 (5件) 文献書誌 (2件)

  • [雑誌論文] 島めぐり文学ノート-南太平洋、カリブ海、日本、それから(1)2005

    • 著者名/発表者名
      中村和恵
    • 雑誌名

      英語青年 150巻10号

      ページ: 605-608

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 島めぐり文学ノート-南太平洋、カリブ海、日本、それから(2)2005

    • 著者名/発表者名
      中村和恵
    • 雑誌名

      英語青年 150巻11号

      ページ: 686-689

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 島めぐり文学ノート-南太平洋、カリブ海、日本、それから(3)2005

    • 著者名/発表者名
      中村和恵
    • 雑誌名

      英語青年 150巻12号

      ページ: 750-753

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 「絵の所有者」-知的財産としての現代アボリジニ絵画における「物語」の意味2004

    • 著者名/発表者名
      中村和恵
    • 雑誌名

      明治大学教養論集 381号

      ページ: 19-69

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] つきまとう故郷-トランス・ナショナルな英語文学とネイションの問題2003

    • 著者名/発表者名
      中村和恵
    • 雑誌名

      岩波講座 文学 13 ネイションを超えて 13巻(所収)

      ページ: 135-162

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 中村和恵: "「絵の所有者」-知的財産としての現代アボリジナル絵画における「物語」の意味"明治大学教養論集. 381号. 16-69 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 中村和恵: "つきまとう故郷-トランス・ナショナルは英語文学とネイションの問題"岩波講座 文学 13 ネイションを超えて. 13巻. 135-162 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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