研究課題/領域番号 |
14720057
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
刑事法学
|
研究機関 | 上智大学 (2004) 立教大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
島田 聡一郎 上智大学, 法学部, 助教授 (90282540)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 裁判員 / 罪刑法定主義 / 刑法の解釈 / 参審制 / 正犯と共犯の区別 / 国民の司法参加 / 訴追裁量権 / 事実認定と法解釈 / 起訴便宜主義 / 訴因変更 / 事実認定論 / 裁判員制度 |
研究概要 |
今年度は、研究の最終年度であったため、調査出張、設備便品の購入等は行わず、資料収集の補充をしながら、成果をまとめることにつとめた。 裁判員制度は、職業裁判官以外の者が法律判断をも行う点において、陪審制よりも、参審制に近い。このため、参審制度を採用している代表的な国の一つである、ドイツの参審員の役割に関する資料、文献を収集し、検討を加えた。特に、近時、Christph Sowada, Der Gesetzliche Richter im Strafverfahrenという大著が刊行されており、その分析を行い、示唆を得た。また、具体的解釈論を素材とするという観点から、正犯と共犯の区別に関して、ドイツの判例において採用されているいわゆる主観説をベースとした規範的組み合わせ説の具体的事案への適用のされ方について、分析を加えた。その結果、そうした抽象的基準から直ちに結論を導くものもあるものの、中間的基準を提示しているものが少なくないことが明らかになった。こうした手法は、わが国においても、今後、参考になる。 他方、刑法解釈方法論に関しては、資料収集、分析を引き続き行うと共に、共著書の執筆分担部分(罪刑法定主義と刑法の解釈)において、一端を示した。ただし、同著(『ケース&プロブレム刑法総論』(2004・弘文堂)は、あくまで学生向け教科書の形態をとっているため、研究発表にあげることは差し控えることとした)。また、事柄の性質上、その成果を、直接このテーマを扱っていない論文においても、徐々に反映させてゆくことに努めている。 今後は、これらの検討をふまえ、さらに、昨年度の研究成果にあげた論文を前提に、それを発展させる内容の研究を続けてゆきたい。
|