研究課題/領域番号 |
14730055
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
浦坂 純子 同志社大学, 文学部, 助教授 (70289338)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 大学教育 / キャリア / 転職 / 公共職業安定所 / 民間職業紹介所 / 求人広告 / 創業 / 経営資源 / NPO / 社会活動 / 就業 / 所得 / 昇進 / 入試制度 / 学業成績 / 資格 / 就職 |
研究概要 |
従来の転職研究は、「人的つながり」による転職が、いかに効果的な結果をもたらすかを解き明かすことが中心であった。しかしながら、「人的つながり」はavailabilityに限界があり、様々な属性を持つ転職希望者に対応するための政策変数とは考えにくい。そのため、公的機関としての役割が確立されている「公共職業安定所」、今後発展が期待される「民間職業紹介所」、さらに利用が極めて容易な「求人広告」の3種類の転職媒介機関を取り上げ、まず事例調査(10機関)を通じてそれぞれのマッチング機能を比較検討したところ、「民間職業紹介所」「公共職業安定所」「求人広告」の順に高い機能を持ち、さらに、昨年度実施した「阪神地区公立高等学校出身者のキャリア形成に関する調査」を通じて得た30歳代の転職経験者のデータから、「求人広告」による転職が他と比較して満足度を低めているものの、前二者による転職の満足度には顕著な差が見られないという結果を得た。これは、転職希望者の属性等による転職媒介機関の利用に、ある種の効率的な棲み分けがなされている実態を示唆するものであり、性別差が強く表出している。 同じく昨年度より並行して進めている「創業者のキャリアと経営資源確保に関する調査」でも、転職の一形態である「創業」に着目した場合、創業者の属性やキャリアによって経営資源を確保できるか否かに無視できない格差が生じており、ここでも性別差を意識させられる。 いずれも学会、研究会報告を終えつつあるため、学術論文として取り纏めることを急ぎたい。また、転職経験者だけでなく、より多様な転職希望者を対象に、転職経路、その成否、転職先の情報までを統合して扱うことを喫緊の課題として認識しており、今後の研究展開に一層の充実と広がりが見込まれる点にも期待できる。
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