研究課題/領域番号 |
14730082
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
商学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
里村 卓也 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (40324743)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 価格決定 / 値引き / 最適化 / 消費者価格概念 / 需要予測 / 消費者異質性 / 留保価格 / 最適政策 |
研究概要 |
本研究は蓄積されたデータを用いて、消費者行動論から小売業者が値引きを実施するタイミングと値引き幅を決定するための手法を開発するものである。本年度は平成14・15年度の研究成果の報告と研究の深耕を進めた。 研究成果の報告ではカテゴリー内需要のモデル化研究、消費者異質性に着目した商圏エリア分類方法に関する研究成果の報告がなされた。 研究の深耕では、値引き最適化の理論的研究と実証分析が進められた。ここではメーカーのブランド利潤最大化のための卸売り価格決定、小売業のカテゴリー利益最大化のための小売価格決定、消費者個人の効用最大化のためのブランド選択、という3つの経済主体による意思決定問題についての理論的枠組みと数理モデルの構築を行った。さらに集計されたPOSデータを用いてモデル・パラメータを推定するための手法の開発を行い、実際の小売店の集計されたPOSデータを用いた分析が行われた。提案されて手法は小売業者の値引きを含む価格決定問題であり、小売業者だけでなくメーカーの行動も考慮している点に特徴がある。 本研究は、消費者行動論的な個別消費者の行動に関する研究と、オペレーションズ・マネジメント的な最適化手法の両者を結びつけたものである。本研究では小売業者が蓄積した商品別販売データ、顧客購買データ等を利用した値引き最適化を行うために必要ないくつかの手法を開発し、小売業の収益性改善のための意思決定方法も示した。本研究での成果をいくつかの研究会で産学界からの参加者と議論した結果、本研究で示された理論および手法に対する関心も高く、データをもとにした価格決定手法と利益配分決定方法については今後とも産業界での必要性が高いとの認識で一致した。
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