研究課題/領域番号 |
14740003
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
早田 孝博 山形大学, 工学部, 助手 (50312757)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 離散系列表現 / 保型形式 / アイゼンシュタイン級数 / カスプ形式 / アイゼンシュタイン・コホモロジー / カスピダル・コホモロジー / 行列係数 / 半単純リー群 / 球関数 |
研究概要 |
半単純リー群の表現の行列係数からは、カスプ保型形式の空間の核関数ができ、その次元をもとめることができるはずである。しかし、実際の計算においては行列係数の群上での表示や、そのある種の積分変換の困難さがあり、その点での研究は進んでいない。カスプ形式の「補空間」をなすものとしてアイゼンシュタイン級数がある。これは二乗可積分でないため、一般には表現の重複度などを使った良い理解がない。しかしそれらの代表するコホモロジーについてはいくらかわかってきた。カスプ形式の代表するコホモロジーは二乗可積分コホモロジーに含まれ、それらは重複度(=保型形式の次元)×リー環のコホモロジーでかける。(Vogan-Zuckerman).一方、アイゼンシュタイン級数の代表するコホモロジーはそういった記述はないものの、特に係数が正則の場合にはボレル-セールコンパクト化を通して境界のコホモロジーで完全に記述される。一般の係数の場合には、アイゼンシュタイン級数が極をもつ場合にはその留数から定まる二乗可積分な留数コホモロジーが定まる。問題はこの極をどう同定するかであるが、一般に定数項の計算に帰着し、さらにそれはレビ部分群のL関数の極/零点によって定まることを知った。(Langlands-Shahidi).階数1の(四元数)斜交群の場合、アイゼンシュタインコホモロジーの係数が正則の場合のパラメータづけは完全に計算することができた。今後の課題として、係数が退化している場合、極の計算の方法はある程度実行できるのだが、完全にやりきるにはもうすこし努力が必要である。また。階数2のユニタリ群の場合、今野による計算を利用すれば、一般の係数の場合に対するコホモロジーの計算の方針を立てることができ、今後これらを計算していく。
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