研究課題/領域番号 |
14740007
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中山 能力 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70272664)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 対数的幾何学 / アーベル多様体 / ホッジ理論 / マンフォード・コンパクト化 / 佐武コンパクト化 / モジュライ空間 / 混合ホッジ構造 |
研究概要 |
当研究は代数log空間の概念の確立とそのアーベル多様体の退化理論への応用とを目ざすものであった。今年度の大きな成果は二つあり、一つは、解析的理論の第一論文を投稿できたこと、もう一つは、解析的なlobピカール多様体論の第二論文をまとめ、発表できる形に近づけられたことである。この二つの論文は、ともに、梶原健氏、加藤和也氏との共著である。 このうち、第一論文については、昨年度にほぼまとまっていたが、今年度、特に、次の三つの点において、進展があったことが、決定的であった。 1.サタケ・コンパクト化をlogのmoduliとしてとらえ、サタケ・コンパクト化のmoduli的意味を明らかにした。 2.logアーベル多様体に射影模型がとれることを、テータ関数の退化を用いて、解析的に、すっきりと証明することができた。 3.カッターニ-カプラン-シュミットによる、混合ホッジ構造の理論の応用として、logアーベル多様体の圏と重み-1の偏極付きlogホッジ構造の圏との同値性の証明を完結させることができた。 次に、第二論文の内容は、以下の通りである。まず、第一論文の主定理の一つである、log複素輪体と重み-1のlogホッジ構造の圏との同値性を利用して、logピカール多様体やlogアルバネーゼ多様体を定義した。logピカール多様体とlog可逆層の群との関係が第二論文の主題である。まず前者が後者の部分であることを示した。また、逆に後者のうち、可逆層の群から来ている部分が前者に入ることを、基が1次元の場合に示した。これを高次元の場合にも示すことは、logアーベル-ヤコビ写像の定義という、大きな問題の特別な場合である。この大きな問題の他の特別な場合(双対な場合)が、logアルバネーゼ写像の定義であり、これについても考察した。
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