研究課題/領域番号 |
14740050
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
田中 真紀子 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (20255623)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 対称空間 / 点対称 / 有限群 / 極地 / 子午空間 / regular triple |
研究概要 |
対称空間を各点で点対称(その点が孤立固定点であるような包含的写像)の存在する有限次元多様体として定義し、各点で点対称と可換な写像を準同型とすれば、対称空間の圏が構成できる。ここで、各点対称が準同型(したがって同型)であることを圏の条件として付け加えておく。従来の対称空間の定義と異なる点は、非連結な対称空間(例えば、有限群など)を考えることができる点である。連結な場合には、自己同型群で不変なアフィン接続が一意的に存在することが導かれるので、通常の意味での対称空間と一致する。ここでは、対称空間の圏を有限次元多様体のなす圏の部分圏として定義したが、無限次元に拡張することも形式的には可能である。本研究では、このように対称空間の圏を見直し、有限群を含む有限対称空間への幾何理論の応用を試みる動機付けを得た。有限単群群の分類は1980年代の初めに完成したが、その証明は1万ページ以上になると言われている。証明において重要な役割りを果たすのが、位数2の元の中心化群である。これは、対称空間の立場から言えば「子午空間」と呼ばれるものである。一方、子午空間と組で現れる「極地」に対応するものは、部分群にはならないの興味の対称にはなっていない。コンパクト既約な対称空間は1組の極地と子午空間で決定されるという事実があるので、有限単純群に対しても、極地に対応するものを詳しく調べれば、より多くの情報が得られるはずである。この試みは現在進行中である。
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