研究課題
若手研究(B)
本年度は、研究課題の2つの話題のうちの1つ「4次元球面内の曲面について」の研究を発展させていくために、平成14〜15年度と研究を進めてきた概エルミート幾何に関する研究を引き続き積極的に行い、4次元概ハイパーエルミート多様体の基本構造について調べた。研究代表者は、これらについて得られた結果と最近の関連する話題について、「第51回幾何学シンポジウム」(東京都立大学)および「第7回複素構造とベクトル場に関する国際研究集会」(ブルガリア)において口頭発表を行った。さらに、2005年に発行される予定のProceedingsに投稿を行った。本年度が研究期間の最終年度であった。研究成果としては、この他に2005年に掲載予定の論文や、現在投稿中の論文がある。研究課題として当初目標に掲げていた内容については、1つ目の話題「4次元球面内の曲面について」の方は、直接的な結果を求めるところまでは行かなかったが、その研究につながる内容の研究を進めることができた。2つ目の話題「球面内の超曲面の等質性について」については、1つ目の話題に研究時間の大半を費やしてしまったため、あまり進展させることができなかった。この3年間に行ってきた研究を踏まえて、当初の目標を達成できるよう、今後もこれらの研究に取り組んでいきたい。最後に今年度の状況についてひとつ付け加えておく。平成16年10月に発生した新潟県中越地震により、自宅・職場とも大きな被害を受けてしまった。それに対する緊急対応のために、平成16年度の後半は研究のための時間を確保するのが非常に困難な状況になってしまったのが、大変残念である。
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Mathematica Balkanica 19・3-4(発表予定)
Contemporary Aspects of Complex Analysis, Differential Geometry and Mathematical Physics (World Scientific) (発表予定)