研究課題/領域番号 |
14740098
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
竹内 潔 筑波大学, 数学系, 助教授 (70281160)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | D-加群 / 代数解析 / 超局所解析 / 特異点論 / 表現論 / ラドン変換 / 指数定理 |
研究概要 |
孤立特異点を持つ複素超曲面は、ミルナーらによる重要な研究以後多くの数学者により研究された。しかしそのミルナーファイバーのコホモロジーやそのモノドロミーは、重み付き斉次多項式など特別な場合をのぞいて良くわかっていないのが現状である。私はナング氏と共同で孤立特異点型の特異性を持ったD-加群を研究し、既約なD-加群すべての特性サイクルを求めることに成功した。興味深いことに、特性サイクルの係数に特異点のモノドロミーの情報が自然に現われる。この事を逆に利用して、モノドロミーの各固有空間の次元を上から押さえる不等式を得た。さらにD-加群の指数定理や偏屈層の理論を援用することにより、特異点集合が孤立していない場合にたいする一般化も行った。また東京大学院生の松井優氏とグラスマン多様体上の構成可能関数のラドン変換の基礎的研究を行い、エルンストレムの射影空間の場合の定理の一般化がグラスマンでは成り立たない事などを示した。これまでの代数解析の研究と並行して今後はこうした複素特異点論や積分幾何への応用の研究も行っていきたい。以上の研究のために今年度は計算機を買い揃え、専門書等を購入して周辺分野の知見を広めるととに努め、さらに最新の研究成果を知るために国内の研究集会に出張した。特に特異点の代数幾何や表現論などの本来他分野の研究者と研究連絡を取り合った。今後これらの研究者と活発に共同研究をしていく予定である。また堀田良之・谷崎俊之氏と代数解析とその表現論、交叉コホモロジー理論への応用に関する専門書の執筆を行った。
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