研究課題/領域番号 |
14740152
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小汐 由介 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (80292960)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 太陽ニュートリノ / ニュートリノ振動 / 検出器較正 / 光電子増倍管 |
研究概要 |
本研究は大型水チェレンコフ検出器スーパーカミオカンデにおいて、太陽ニュートリノを精密に測定し振動解を特定することである。最終年にあたる本年度では、スーパーカミオカンデ検出器のセカンドフェーズのデータを用いた太陽ニュートリノ観測を行った。その結果、478日の稼働時間での^8B太陽ニュートリノフラックスは2.45+(0.08-0.07)x10^6/cm^2/sec、昼夜でのフラックスの違いは0.4+-6.3%で、誤差内での違いは見られなかった。さらに季節変動、ニュートリノスペクトルの理論予想からの歪みに関しても誤差内で見られなかった。これらの結果はファーストフェーズにおける観測結果と一致している。また太陽ニュートリノ振動解の特定において特に重要になるのは、エネルギースペクトルとフラックスの昼夜変動の精密測定である。精度よくそれらを測定するための検出器較正を行った。まずニッケルに中性子を吸わせて出てくるガンマ線を用いた測定を行った。これは特に光電子増倍管の量子効率の光電子増倍管毎の依存性を求めるものである。定期的に同データを取得することにより依存性の時間変動を確認できるが、特に大きな時間変動は見られなかった。またこの線源を用いて発生点較正も行った。その結果、発生点再構成の精度はファーストフェーズと同様であることを示した。さらに、別の光源としてゼノン光源を検出器内に設置し、光電子増倍管の増幅率を継続的なモニタを行った。このモニタにより不調な光電子増倍管を抽出し、データ解析において使用しないようにした。
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