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質量を持つdilaton場を伴うブラックホールとその熱力学的性質

研究課題

研究課題/領域番号 14740171
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関早稲田大学

研究代表者

玉置 孝至  早稲田大, 理工学部, 助手 (30339709)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードブラックホール熱力学 / dilaton
研究概要

Einstein重力と電磁場及び質量を伴うディラトン場が結合した系におけるブラックホール解について考察した。ディラトン場が質量を持たない場合についてはGibbonsとMaeda及び独立にGarfinkle, Horowitz, Stromingerによって解析的に解が求められており、その性質はよくわかっている。ディラトン場のないEinstein-Maxwell系におけるライシュナーブラックホールでその蒸発過程を考えた場合、もし電荷がその際に失われる事がないとすると、最終的にはホーキング温度がOに近づき、蒸発は進行しなくなると考えられる。ところがディラトンを入れるとその結合定数に応じて振る舞いが定性的に変化し、ストリング理論から予想される結合定数を取った時には、ホライズン半径がOの極限でホーキング温度は有限に留まり、この結合定数を超えた場合には同じ極限で温度は発散する。そのため、ブラックホール蒸発の最終過程で裸の特異点があらわれてしまう。
ところが、ディラトン場は現実には質量を伴うと考えられ、この場合には温度の振る舞い等が変化すると予想される。我々は以前の研究でディラトンの結合定数がストリング理論で予想される値でのみ計算したが、今回は様々な結合定数で計算した。その結果、蒸発の最終過程での温度の振る舞いは、強いエネルギー条件を守る場合には、ディラトンが質量を持たない場合と定性的に全く同様である事がわかった。すなわち、ホーキング温度が有限で留まるか発散するかの境界は、ストリング理論から予想される結合定数を取った時にある。これは数値的に見出されたものであるが、現在、これの証明に取り組んでいる。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takashi Tamaki: "Thermodynamic properties of massive dilaton black holes. II"Physical Review D. 66巻. 104021 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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