研究課題/領域番号 |
14740187
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
三宅 隆 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30332638)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 電子構造 / GW法 / 密度汎関数法 |
研究概要 |
カーボンナノチューブの電子励起状態は、その電気的性質の理解の基礎となる重要な課題である。しかしながら、個々のチューブを準備することが困難なため実験的にはその詳細が未解明である。一方、理論的には標準的な第一原理計算手法である密度汎関数理論はバンドギャップを過小評価するという原理的な問題を抱えている。そこで我々は、グリーン関数理論に基づいたGW近似を用いてカーボンナノチューブの電子励起状態を調べた。この手法は種々の半導体にこれまで適用され典型的に0.1eVの精度でギャップの実験値を再現することが知られている。 昨年度の半導体チューブ、金属チューブの準粒子バンド構造計算に引き続き、今年度はナローギャップ半導体チューブの電子構造を調べた。その結果、チューブの曲率効果により生じるわずかなギャップが、格子緩和、電子間相互作用両者により、さらに増大することを見いだした。また、準粒子の寿命を計算し、半導体チューブと金属チューブで顕著な違いがあるとの結果を得た。 また、半導体ネットワーク物質という共通の観点から興味が持たれるゼオライトの電子構造を密度汎関数法を用いて計算し、複雑な幾何構造にもかかわらず、ゼオライトの籠を大きな擬似原子とみなした単純な電子構造モデルが妥当であることを見つけた。
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