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磁束回折格子とミリ波を利用した高温超伝導体における誘電関数の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14740201
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関筑波大学

研究代表者

掛谷 一弘  筑波大学, 物質工学系, 講師 (80302389)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードジョセフソン磁束 / 誘電関数 / ジョセフソンプラズマ / Bi2212 / 交差磁束格子
研究概要

本研究はBi2212などの層状性の強い超伝導体において層方向に磁場を印可した際に生じるジョセフソン磁束が広い温度範囲で規則的に配列することを利用して、試料中を伝搬するジョセフソンプラズマ波の波数をコントロールし、高温超伝導体の誘電率を波数、周波数の関数として求めることを目標としている。本年度はジョセフソンプラズマの波数を決定するジョセフソン磁束格子の安定性について研究を行った。まず、試料内の磁束がab面内に完全に閉じこめられ、磁束密度がab面内方向の成分だけを持つ状態(ロックイン状態)が観測される角度範囲を試料の大きさの関数として測定した。試料の磁場方向の奧行きが100ミクロンの時、ロックイン状態で期待されるジョセフソン磁束フロー抵抗はab面から±0.1°の範囲で観測されたのに対し、奥行きがおよそ1/10の試料では±1°の範囲で磁束フローが確認された。さらに大きさを小さくしていくとさらにロックイン状態の範囲が拡大し、最小である奥行き5ミクロン試料ではおよそ±2°の範囲でロックイン状態が実現することが確認された。ロックイン状態よりc軸方向に傾けた場合、c軸方向のパンケーキ磁束が生じて交叉磁束状態になると予想されるので、磁束フロー抵抗が急激に変化する角度では、外部磁場万向がab面と有限の角度を持つときに費やす磁気異方性エネルギーが、パンケーキ磁束ひとつを作り出すエネルギーに等しくなっていると解釈できる。この実験結果を詳細に解析することにより、ジョセフソン磁束およびパンケーキ磁束の相互作用と安定性に関する知見が得られる。さらに、微小試料において比較的広い角度範囲においてロックインが実現することは固有ジョセフソン接合におけるジョセフソン磁束フローデバイスの実現にひとつの方向を与えると思われる。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] I.Kakeya et al.: "Josephson vortex flow and pinning probed by c-axis transport measurements"Physica C. 388-389. 407-708 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] I.Kakeya et al.: "Novel phase collective modes due to strong coupling between Josephson plasma and Josephson vortex lattice in Bi_2Sr_2CaCu_2O_<8+d>"Physical Review B. (出版予定). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] I.Kakeya et al.: "Josephson plasma excitation and vortex oscillation mode in Josephson vortex state"Physica C. 378-381. 437-442 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2020-05-15  

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