研究課題/領域番号 |
14740263
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井出 哲 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (90292713)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 地震エネルギー / 破壊エネルギー / スケーリング / 2000年鳥取県西部地震 / 南アフリカ金鉱山 / マルチスケール / 繰り込み / 破壊表面エネルギー / 高深度ボアホール / 震源スペクトル / Long Valleyカルデラ / マグニチュード |
研究概要 |
本年度は研究期間の最終年度なので、これまでの研究の結果をまとめるとともに、今後いかに発展させていくか検討することが最重要課題であった。まず、初年度より取り組んでいる鳥取県西部地震の余震のエネルギースケーリングの研究を論文にまとめたものをEPS誌に公表した。さらに南アフリカ金鉱山の地震の解析においては減衰構造の不均質性がエネルギー推定に与える影響などを慎重に検討した上で、鉱山の地震が自然地震と同様のスケーリングに従うことを示した。なお鉱山の地震観測環境を調査するために6月に南アフリカを訪問し、坑道内の地震観測点を観察したり現地の研究者と意見交換したことが研究に役立った。この研究成果は平成16年秋の日本地震学会秋季大会で公表した。断層モデルを用いた破壊エネルギーの推定については日米の様々な研究者と意見交換を行い、前年度までの研究結果に一部修正が必要なことが明らかになった。その上で複数の断層モデルについて破壊エネルギーの推定を行った。この成果は現在論文準備中である。研究の過程で幅広いエネルギーのスケール依存性を議論するには震源のマルチスケール性をうまく表現することが重要であることが明らかになった。今後への発展としていかにマルチスケールで詳細な震源過程を明らかにするかの実験的研究も行った。また地震波解析で把握できない部分を補うための繰り込みを用いたシミュレーション手法についても開発を始めた。この研究は一部をGRL誌に公表済みでまた別の部分を現在JGR誌に投稿中である。8月の西太平洋地球物理会議では鳥取の地震解析および、シミュレーションの研究成果を公表した。
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