研究課題/領域番号 |
14740270
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 独立行政法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
後藤 忠徳 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (90303685)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 電磁探査 / コントロールソース / 比抵抗構造 / 海底電位差磁力計 / 人工電流探査 / 海底電磁気観測 / 3次元モデリング |
研究概要 |
昨年度までに試作した高精度磁力計・耐圧容器などに新たに試作する電位差計を組み合わせて、小型・高精度の海底電位差磁力計(OBEM)を試作し、水槽での沈降・浮上試験を実施した。その結果、仕様通りの性能であることが確認された。またOBEMに取り付けられている長尺の電極アームを自己浮上時に折りたたむ方式を考案し、これが有効に働くことを水槽実験により確認した(特許申請予定)。完成したOBEMの実海域試験を平成17年1月に相模湾初島沖において実施した。洋上より水深1500mの海底へ投入し、ROVハイパードルフィンによって着底姿勢を確認したところ、非常に安定して水平に着底していることが確認された。また厚く積もった泥にOBEMが埋もれることなく着底していることも確認された。約2週間、OBEMを海底に設置した後に自己浮上により本器を回収することに成功した。回収されたデータについては、従来のOBEMによって得られたものよりも高いサンプリングレートで高品質のものが得られたことを確認した。これによって、コントロールソースを用いた電磁探査法を用いる際の受信機については完成したと考えられる。 一方、前年度に引き続いて、海底電磁場の数値計算プログラムを人工電磁場探査用に再構築した。その結果、地震波反射面などのシャープな物性境界をインバージョン中に取り入れつつ、観測データを最もよく説明する最適な電気伝導度モデルの構築に成功した。これによって、従来から電磁探査法の弱点といわれていた「対象層の電気伝導度と層厚を同時には決めにくい」という性質について、地震学的情報を活用することである程度克服できるめどが立ったといえる(以上については、物理探査学会2004年秋期講演会にて報告済み)。完成したインバージョンコードのうち、一部分を活用して、南海トラフ沈みこみ帯や跡津川断層の電気伝導度構造の構築を行った(EPS誌およびPEPI誌に掲載)
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