研究課題/領域番号 |
14740369
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
高山 千佳子 上智大, 理工学部, 助手 (70322675)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 二酸化硫黄 / チオフェン / ジチオレン錯体 / 環境適用型化学 / アルキン / 硫黄 / 水素 |
研究概要 |
本年度は、チオフェン合成における金属触媒について検討をおこなった。その結果、アルキンおよび硫黄存在下でシクロペンタジエニルコバルタカルボニル錯体を触媒量加え、ベンゼン溶媒中80度で加熱還流するとチオフェンが容易に生成することが明らかとなった。一方で、クロム、モリブデン、タングステンのそれぞれのシクロペンタジエニル、あるいはペンタメチルシクロペンタジエニルーカルボニル錯体を合成し、同様の反応を試みた。いずれの錯体も化学量論量の物質を作用させた場合は複核、あるいは多核ジチオレン錯体を生成することがわかっているが、化学量論量の場合、対応するチオフェンは生成しなかった。 そこで、コバルタ錯体の場合は定量的に単核のジチオレン錯体を生成することから、本研究では、単核のクロム、モリブデン、タングステンのそれぞれのジチオレン錯体を定量的に生成出来る系を検討した。それぞれの錯体のニトロシル基を有するカルボニル錯体は単核で存在することから、ニトロシル基を有するジチオレン錯体の合成を試みた。原料となるニトロシルーカルボニル錯体は文献記載の方法で合成し、量論反応量のアルキン、硫黄とともにベンゼン溶媒中で加熱還流をおこなった。その結果、金属がモリブデンおよびタングステンの時には対応する単核のジチオレン錯体の合成に成功した。 今度はこれらの結果を踏まえ、モリブデン、およびタングステンのニトロシルーカルボニル錯体を用いてチオフェン合成、および二酸化硫黄の硫黄への変換反応を試みていく予定である。
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