研究課題/領域番号 |
14740454
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物形態・構造
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
唐原 一郎 富山大学, 理学部, 助手 (60283058)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | エンドサイトーシス / クラスリン被覆小胞 / トモグラフィー / CT / 電子顕微鏡 / 加圧急速凍結法 |
研究概要 |
タマネギ子葉表皮細胞の実験系については、試料を加圧急速凍結により試料を作成し、間期の細胞表層および分裂準備帯(PPB)を含む細胞表層において微細構造のCTを行い画像を取得した。昨年度構築したiMODを動かすコンピュータ環境を用いて、ひきつづき小胞の形態について被覆構造、膜構造、内容物の電子密度、直径などの形態パラメータを分類し定量化するとともに小胞分布の3次元分布をモデル化し解析した。今年度は、PPBおよび間期表層それぞれ合計3個づつの試料を用いてCTを行い、クラスリン被覆小胞(ccv)と、内容物の電子密度が高く被覆を持たない小胞(ncv)の2種類の小胞の形態と分布に加えてクラスリン被覆ピットについても分布を調べ、統計学的に解析した。その結果、いずれの領域においても、ncvはccvよりも細胞膜から離れた距離にまで分布していること、ncvの直径はccvのそれと比べて大きいことが統計学的に示された。クラスリン被覆ピットおよびccvについては、PPBおよび間期表層の間に密度の差はなく、ncvのみPPBは間期表層と比べて有意に分布密度が高いことがわかった。またncvが取り込まれているように見えていたエンドソーム様の構造内部においては、ncvが膜で囲まれていたことから、これはmultivesicular bodyであることが示唆された。 カスパリー線については、まずRT-PCRにより、エンドウのペクチン分解酵素をコードする遺伝子の候補の増幅断片をいくつか得た。今後in situハイブリダイゼーションを行う予定である。またトウモロコシの種子根を加圧凍結し、外皮カスパリー線の観察を試みたが、現時点ではうまくいっていない。クライオプロテクタントなどの工夫が必要であると考えられた。トウモロコシの種子根において、塩分ストレスによってカスパリー線の幅が増大することを明らかにした。
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