研究課題/領域番号 |
14740470
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
朝川 毅守 千葉大学, 理学部, 助手 (50213682)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 針葉樹 / 分子系統 / 幼形成熟 / 異時性 / ヒノキ科 / Neocallitropsis / 比較形態 / マツ科 |
研究概要 |
特殊な形態をもつ針葉樹属、Neocallitropsis及びその姉妹群となるCallitrisならびにActinostrobusについて、本助成中に新たにオーストラリアで採集されたさく葉標本を用いて形態の解析を進めるた。その結果Callitrisにおいて葉の形態に基づき大きく二つの特徴的なグループがあることが再認識された。この形態的特長はある程度系統を反映したものであった。また、Neocallitropsisとその姉妹群2属の形態を比較した結果、姉妹群の幼形とNeocallitropsisのあいだに形態的類似を見出した。 次に、形態観察用の試料と同時に採集された葉のシリカゲル乾燥サンプルを用いて、Pinusとその姉妹群、ならびにNeocallitropsisとその姉妹群について、できるだけ多くの分類群を用いて分子系統解析を進めた。Pinus属の系統解析ではすでに報告されている葉緑体DNAに加え、ミトコンドリアのnad1、とnad5のイントロン領域の塩基配列を決定し、葉緑体遺伝子の系統樹との比較を行った。両者には大きな違いがあり、さらに核のシングルコピー遺伝子を用いて系統の解析を進めた。Neocallitropsisについては近縁属のActinostrobus2種とCallitris13種17個体についてtrnKのイントロン領域の塩基配列を決定し、系統解析を行った。その結果側系統群であるCallitrisの内部で、NeocallitropsisとActinostrobusが形態的に特殊化し、分化してきたことが推測された。Neocallitropsisの葉緑体遺伝子はニューカレドニアのCallitrisに非常に良く似ており、短時間に形態の特殊化が起きたと推測される。形態の情報とあわせると幼形成熟による短時間の進化が示唆された。
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