研究課題/領域番号 |
14750069
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
大木 順司 山口大学, 工学部, 助教授 (80223965)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | レーザーモアレ汗渉法 / セラミックス基複合材料 / き裂開口変位 / 繊維架橋効果 / レーザーモアレ干渉法 / 線維架橋効果 / 破壊じん性 / き裂先端開口変位 |
研究概要 |
本年度は、繊維体積率V_f=20%のSiCウィスカー強化アルミナセラミックスについて破壊靱性試験を行い、レーザーモアレ干渉変位計測システムを用いて試験中に生じるき裂開口変位を計測した。そして、この計測したき裂開口変位と有限要素解析より計算された繊維架橋を考慮していない場合のき裂開口変位の比較を行った。その結果、計測したき裂開口変位は、有限要素解析より得られたそれより小さくなり、この材料が繊維架橋効果により高靭化されることが確認できた。さらに、有限要素モデルのき裂面部分にあたる節点の強制変として、本計測より得られたき裂開口変位を与えることにより、き裂面部に生じる繊維架橋応力を算出した。これにより、繊維架橋応力の分布は、き裂先端近傍で最大となり、き裂先端から離れるに従い減少する傾向を示すことがわかった。さらに、この結果を用いて、応力拡大係数の繊維架橋により増分ΔK_Cを破壊力学に基づき算出した。その結果、ΔK_Cと、負荷荷重および予き裂長さから算出した見かけの応力拡大係数Kとの比は、負荷レベルが大きくなるにしたがい、小さくなる傾向を示した。これは、荷重の増加に伴い、き裂面に架橋している繊維の破断や引抜けなどが多く生じるようになるためと考えられる。なお、この手法により算出した破壊時における応力拡大係数の増分ΔK_Cは、実験より得られた見かけの応力拡大係数の増分と良好に一致し、この手法の有効性が確認できた。
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