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乱流秩序構造による乱流混合の定量的理解

研究課題

研究課題/領域番号 14750128
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 流体工学
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

後藤 晋  核融合研, 助手 (40321616)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード乱流 / 乱流混合 / 秩序構造 / 渦 / 流体線 / 流体面 / 流体力学
研究概要

乱流(強く乱れた流れ)は、分子運動と比べて非常に強力な混合能力を有する。このことは直感的には明らかかも知れないが、乱流が如何にして強い混合を産み出しているかの詳細の大部分は未知のままである。乱流混合はさまざまな流れにおいて本質的な役割を果たすので、本研究ではその(最終的には制御まで視野に入れた定量的な)理解を目指す。
ところで、乱流の直接数値計算技法や実験技術の発達によって、乱流中には秩序だった渦構造が普遍的に存在することが知られるようになった。そこで、これらの秩序渦構造という概念が乱流混合の理解の足掛かりになることを期待して研究を進めている。
研究手法は直接数値計算に基づく数値解析および理論解析である。空間の3方向ともに周期境界条件を課した非圧縮流体の乱流とそれによって移流される流体線や面(物質線や面)の直接数値計算を実行した。流体線や面の変形や伸張を理解することにより乱流混合の理解を試みる。なぜならば、流体面は流体の2つの部分の境界面であるので、その変形や伸張は乱流混合の一面を特徴づけると考えられるからである。
さて、上の直接数値計算結果の詳細な解析により、今年度は以下を明らかにした。(1)秩序渦構造は管状であり、その半径方向は乱流の最小長さおよび時間(コルモゴロフ長さ・時間)で特徴づけられる。一方、長さ方向は半径方向と比べてずっと長い。(2)これらの管状秩序渦構造は互いに反平行に揃う傾向がある。(3)反平行渦対はその断面上で2つの双曲型の淀み点をもち、その付近で常に流体線や面の強い伸張が起こっている。(4)その結果、流体線の全長や流体面の全面積は指数関数的に増大する。流体面の指数関数的な伸張は乱流の強い混合能力を反映していると考えられるので、以上の結果により、これまで全く未知であった乱流による強い混合の起源の一端を垣間見ることができたと考えられる。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Susumu Goto, Shigeo Kida: "Multiplicative Process of Material Line Stretching by Turbulence"Journal of Turbulence. 3. 017 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Shigeo Kida, Susumu Goto: "Line Statistics : Stretching Rate of Passive Lines in Turbulence"Physics of Fluids. 14. 352 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Susumu Goto, Shigeo Kida: "Stretching Rate of Material Surfaces in Isotropic Turbulence"Proceedings of the Ninth European Turbulence Conference. 125 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Susumu Goto, Shigeo Kida: "Mixing Enhancement by Anti-parallel Pairs of Elementary Vortices"Proceedings of International Symposium on "Dynamics and Statistics of Coherent Structures in Turbulence : Roles of Elementary Vortices". 103 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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