配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
研究概要 |
1.むだ時間系に対する簡略化予測器の予測構造解析と外乱特性解析 本申請研究を実施する以前に既に提案済みであった簡略化予測器について,新たな成果を得ることができた.簡略化予測器の予測構造,すなわち,予測式や予測値算定の実現構造が不明であったが,今回独自の解析を行った結果,従来の予測器との対応関係,相違点を明確にすることができた.それに伴って簡略化予測器の特徴についても新たな知見を得ることができた.また,予測構造を解析したことで,外乱が簡略化予測器に及ぼす影響をも解析することができた.従来,簡略化予測器は外乱に対して脆弱な側面を持つと考えていたが,内部的に外乱を相殺する機能を兼ね備えており,従来型のプラントモデル予測器などと同様の外乱ロバスト性を有することを,理論解析から明らかにすることができた. 2.多入力むだ時間系に対する簡略化制御系の検討 多入力むだ時間系に対する簡略化予測制御の検討を行った. 3.テレオペレーション・遠隔操作実験 ネットワークを介したテレオペレーション・遠隔操作実験システムを構築した.2台のコンピュータをネットワーク接続し,それぞれのコンピュータでサーバプログラムとクライアントプログラムを実行し,それらの間で双方向に通信を行ってアーム型ロボットの遠隔操作実験を行った.ライブカメラで状況を視認しながら遠隔作業を実施でき,期待通りの操作性を確保できた.また,コンピュータ間の通信に要する時間(ラウンドトリップディレイ)を計測した.その結果,通信遅れの大きさや変動幅をおおよそ見当づけることができた.ただし,時間の都合で今回独自に準備した予測制御系設計理論を十分適用するには至っていない.今後も,設計理論を遠隔操作実験に適用する研究を続行する予定である. 4.制御応答の振幅を考慮するむだ時間系の有限時間整定制御 数値シミュレーションにより本制御を検証し,その有効性を示した.
|