研究課題/領域番号 |
14750252
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
横山 道央 山形大学, 工学部, 助教授 (40261573)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | RF-CMOS / アクティブインダクタ / 高Q値化インダクタ / システムインパッケージ |
研究概要 |
本研究では、現在パソコンCPUをはじめ広く普及している量産型シリコンCMOS回路の、小形ワイヤレスシステム応用を目指し、ユビキタスネットワーク社会における超小型ソフトウェア無線端末実現に必要となる小型L/C可変素子の開発を目的とした。 高周波アナログ設計技術の困難さの一つにインピーダンス整合の概念があり、多様な通信方式それぞれに最適に対応しうるソフトウェア無線端末の小型化実現には、可変インピーダンス整合回路ブロックが有効となる。 具体的には、ガリウムひ素デバイスで検討された、FETを組み合わせる事によるアクティブインダクタ回路をシリコン素子で設計し、動作特性を高周波シミュレーションにより解析し、この結果を基に実デバイスと周辺整合回路を設計・試作した。 平成15年度は、以下の研究を行った。 ・試作した1.2ミクロンCMOSデバイスのSパラメータ解析をもとに、1GHz〜数百MHzの周波数帯で動作するアンプを設計シミュレーションした。 ・GHz帯デジタル通信方式としてのOFDM方式に対応する高効率パワーアンプの設計・シミュレーションを行った。特に、出力条件がリアルタイムで変化する特長を持つOFDM方式において、最大出力を想定して低効率領域で使用するしかなかった現状に対して、各出力で最適効率になるよう設計した複数のアンプを用意し、出力値に応じてRfスイッチで切り替える方式を提案し、高効率動作を確認した。 ・上記システムに用いるシリコンRFスイッチを検討した。特に、高周波特性からアンプ入出力におけるインピーダンス整合設計をする際に、RFスイッチブロックをも見込んだ整合/切替えスイッチブロックを入出力に配置する事で、高効率動作が得られる点を確認した。 ・複数方式対応RFフィルタ、デュアルゲートRFミキサの構成を検討した。 以上から、前年度までの成果である、シリコン可変インダクタンス回路と、既存の可変キャパシタンス部を用いたリアルタイム整合ブロックと、アンプ・ミキサ・フィルタ等を組み合わせる事により、GHz帯通信システムに実用可能な可変インピーダンス整合ブロックの基盤が構築できた。
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