研究課題/領域番号 |
14750278
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
松本 隆太郎 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (10334517)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 量子誤り訂正符号 / スタビライザー符号 / エンタングルメント純粋化 / エンタングルメント純粋化プロトコル |
研究概要 |
ShorとPreskillによる量子鍵配送プロトコルの安全性の証明の中で、彼らは量子CSS符号から一方向エンタングルメント純粋化プロトコルを構成する方法を示している。本研究ではShor-Preskillの構成法を拡張し、CSS符号の一般化である量子スタビライザー符号から一方向または双方向エンタングルメント純粋化プロトコルを構成する方法を提案した。エンタングルメント純粋化プロトコルの効率は一定の量の雑音に耐えられるときに1キュービットあたり取り出せる最大エンタングルド状態の数で評価されるが、本研究成果には以下のような意義がある:1、CSS符号からは構成することができない効率の良いエンタングルメント純粋化プロトコルを構成できるようになった。2、一方向プロトコルよりも双方向プロトコルのほうが効率が良いが、双方向プロトコルも量子誤り訂正符号から構成できるようになった。3、既存の双方向プロトコル、具体的にはBennettの再帰プロトコルとDeuteschらのQPAプロトコルを量子誤り訂正符号から構成するエンタングルメント純粋化プロトコルとして記述できることを示した。 またスタビライザー符号から構成した一方向プロトコルの性能評価として、構成された一方向プロトコルの効率は元のスタビライザー符号の効率を下回らないことを示した。この結果により既存の一方向プロトコルの中で尤も効率が良いとされてきたハッシングプロトコルよりも効率の良いプロトコルをスタビライザー符号から構成できることが明らかになった。
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