研究課題/領域番号 |
14750288
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
森 幹男 福井大学, 工学部, 助手 (70313731)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2003年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 骨導音声 / 話者識別 / 雑音耐性 / 裏声 |
研究概要 |
本年度得られた研究成果は以下の通りである。 1.気導音声と骨導音声の収録 日本語5母音、及び単語音声(数字)発声時の気導音声と骨導音声の収録を、防音室内で、新たに成人12名に対して行った。また、防音室内で電子協騒音データベースDATの駅構内騒音を再生し、同様の収録を行うことで、雑音環境下音声データを作成した。 2.話者識別実験 本年度は、日本語5母音発声時の気導音声と骨導音声の対数パワースペクトルの差を特徴量として用いて話者識別実験を行い、詳細な検討を行った。クリーンな(雑音環境でない)環境下で収録した音声に対して話者識別実験を行ったところ、話者12名に対して99.2%の識別率が得られた。また、特徴量として対数パワースペクトルの代わりにケプストラム係数を用いて同様の実験を行ったところ、話者12名に対して100%の識別率が得られた。(昨年度は、話者10名に対して93.0%。一昨年度は、エネルギー比のみを特徴量として話者10名に対して85.0%)さらに、いずれの場合においても、気導音声のみを用いた場合よりも雑音耐性が高いことを確認した。 3.裏声の判別と歌声の評価 声帯振動が明らかに異なるにも関わらず、特に女性において聴感上判別が困難であるばかりでなく本人も認識していないことがあると言われている裏声を骨導音声の歪み率から判別し、表声-裏声換声点の検出を試みた。その結果、骨導音声の歪み率から換声点の検出が可能であることが明らかとなった。また、骨導音声の歪み率を話者識別の特徴量として用いることによって話者識別率の向上が期待できることが明らかとなった。さらに、気導音声から音楽的声域の評価を行い、客観的に「正しい発声」を自動判定するボイストレーナへの応用について検討を行った結果、有効性が確認出来た。
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