配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究概要 |
遺伝的アルゴリズムでは"スキーマ"と呼ばれる遺伝子の部分構造が進化プロセスにおいてうまく組み合わされることにより探索が進行すると考えられている.しかしながら,有効な"スキーマ"を直接的に獲得したうえで効率的に利用することを実現した研究は少なく,そのような枠組みの実現が強く望まれている.これまで,研究代表者等は共進化型の遺伝的アルゴリズムに対してこのような枠組みを導入した手法について,その有効性の確認を行ってきた. 本研究では,それらの研究をさらに発展させ,さまざまな遺伝的アルゴリズムに対しても組み込むことが可能な汎用性の高い枠組みとして提案することを第一の目的とする.すなわち,有効スキーマを直接的かつ効率的に獲得するために,人工知能の分野におけるデータマイニング手法を導入し,遺伝的アルゴリズムの性能向上を図る.さらに,第二の目的として,上記のデータマイニング手法を導入した方法により獲得されたスキーマ(部分空間)を個体と捉えるメタレベルを考えることにより,すでに探索した部分をある種の"タブーリスド'として記憶するとともに,未探索の空間を同定し積極的に探索するような枠組みについて検討する. 研究期間の最終年度にあたる本年度は,上記で述べた第二の目的である「タブーリストの導入により未探索の空間を積極的に探索する枠組み」について検討を行った.さらに,提案手法と関連した研究として,遺伝子座間の同時確率分布を推定・利用するEDA(Estimation of Distribution Algorithm),個体集団内で最良探索点情報を共有する最適化手法であるPSO(Particle Swarm Optimization)などの近年注目されている手法との比較について検討を行った.これらの検討内容に関しては今後さらに検討する余地があり,論文発表する段階に至らなかったが,データマイニング手法に関連した研究成果として「2段階SOMの提案とそのクラスタリング問題への適用」を雑誌論文として発表した.
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